リザとキツネと恋する死者たち(Liza, a rókatündér)

《リザとキツネと恋する死者たち》
モーニカ・バルシャイ、デヴィッド・サクライ、ゾルターン・シュミエド、ガーボル・レヴィツキ、サボルチ・ベデ=ファゼカシュ ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ :監督


1970年代のハンガリー。元在ハンガリー日本大使未亡人の許で看護人として働くリザ(モーニカ・バルシャイ)には、未亡人がファンだという日本の歌手トミー谷の幽霊が見える。トミー谷(デヴィッド・サクライ)は歌い踊る幽霊。リザは日本の小説に書かれているような恋人との出会いを夢見て、30歳の誕生日に2時間の外出許可を貰った。ところがその間に未亡人が亡くなってしまう。それからというものリザが恋した人たちが次々と死者になっていった。。。


未亡人の住まい、リザのファッションなどちょっとレトロで洒落ている。トミー谷の歌う似非歌謡曲も勘違いすれすれのところで留まっていて、レトロ感を増幅。日本版のポスターもそんなこ洒落たレトロロマンチック映画風。でも実はけっこうブラックラブコメ。この現地版らしいポスターがその雰囲気をよく表している。「LIZA」の文字が漢字を思わせるへんてこな書体で書かれているのも面白い。遠く離れた極東の国は、ハンガリーの人々にどのように思われているんだろう。
2015.12.29@シネマカリテ
■□15年に見た映画一覧□■