撞到正

《撞到正》
蕭芳芳(ジョセフィーヌ・シャオ)、鍾鎭濤(ケニー・ビー) 
許鞍華(アン・ホイ):監督 1980年


叔父に呼ばれ長洲へやってきた男(鍾鎭濤)は島で開催される粤劇を取り仕切るように言われる。ところが、粤劇団の役者に幽霊が取り付いて、怪奇なことが次々起こる。粤劇団の阿芝(蕭芳芳)らは、幽霊の正体を突き止めようとするのだが・・・。


たしか1990年ごろ東京で開催された「香港ニューシネマフェス」で「The Spooky Bunch」の題で上映され、そのときに一度見たきり。中身をほぼすべて忘れていたので、もう1度見たいと思っていた作品だった。
映画が作られた1980年現在の話しだが、粤劇、幽霊に取り付かれる役者、長洲の街、建物、廟といった要素のせいで、時代が古いのか今なのか分らない不思議な雰囲気がただよっている。オープニング、役者たちが粤劇の上演を宣伝して街を歩く場面はドキュメンタリー風で、これから劇(映画)が始まると観客を誘導する役割りを担っているのだろう。
男に女性の幽霊が取り付いてしなをつくる、母と蕭芳芳のやりとり、蕭芳芳と鍾鎭濤の関係などは大いに笑わせるのだが、なんせ字幕がなかったので、聴き取りが苦しかった。蕭芳芳がよく動いてとても魅力的だった。2006.11.17@電影資料館「粤劇後台」


■□06年に見た映画一覧□■


「粤劇後台」ではこのほか、

  • 《虎度門》許鞍華:監督
  • 《珍珠涙》左几:監督
  • 《琵琶怨》左几:監督
  • 《歌聲涙影》(上、下集)秦劍:監督
  • 《父母心》秦劍:監督
  • 《觀音得道、香花山大賀壽》黄鶴聲:監督
  • 《舞台春色》馮志剛:監督

などが上映される。また26日には、「粤劇與電影」と題して許鞍華を迎えて座談会がある。これらは「粤劇日」に関連しての特集上映。