白銀帝国

《白銀帝国》郭富城(アーロン・クォック)、張鐵林(チャン・ティエリン)、郝蕾(ハオ・レイ)、Jennifer Tilly、金士傑 
姚樹華(クリスティーナ・ヤオ):監督


舞台は清末、山西の票號(古代中国の金融機関、銀行の前身)天成元の老康(張鐵林)には4人の息子がいたが、嫁をもらったばかりの四男夫婦が天津に旅行の折りに妻が誘拐されてから、家族に次々と不幸が降り掛かり、三爺(郭富城)だけが一家を継ぐものとなっていた。酒を飲み暇をつぶすだけの三爺には、父との間にわだかまりがあった。それは父の若い後添え、つまり三爺の継母(郝蕾)に関する思いであった。今は継母となっているのは、かつて康家に英語の家庭教師としてやってきた女性で、三爺の初恋の人であった。そして継母もまた三爺を思い、夫である老康を受け入れようとはしていなかった。
そのころ八國聯軍が中国に侵入してくるのだった・・・。


映画は、成一著の大部な《白銀谷》を原作としており、同名のテレビドラマも作られている。映画を見ても、歴史的事実をからめながら父子と継母の三角関係を描く大河ドラマ的展開。ロケや衣装、小道具などかなりお金がかかっているであろうと思われるのだが、全体が平板な感じがして盛り上がりに欠け、いま1つ面白く感じられなかった(台詞が少し難しいというのもあるのかもしれないが・・・)。


父役の張鐵林は狄龍に少し似ているかもしれない。ただしアーロンと比べてあまり歳の差が感じられず、父親役は可哀想な気がする。郝蕾は髪型のせいもあり、ちょっと不思議ちゃん的だった。この映画突然公開、それも今日、AMC金鐘だけというのもむべなるかな。
2009.12.10@AMC金鐘


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