親愛的

《親愛的》曾愷玹(アリス・ツァン)、安志杰(アンディ・オン)、楊愛瑾(ミキ・ヨン)、小肥、HOTCHA 
葉念琛(パトリック・コン):監督


晴は半年前に事故に会い、奇跡的に回復して台湾から香港へ戻って来た。彼女を迎えてくれたのは友人の勇(安志杰)。勇らは晴の別れた彼氏・緯は晴と同じ時に香港で事故に会い亡くなったと話した。香港の緯の家で晴は、緯が彼女の身近にいるような気がしてならない。ある夜、晴はトランクの中から、別れた晴への想いを切々と綴った緯の手紙を発見した。さらに勇は、晴と別れた後の緯の悲しい姿を語って聞かせた。緯の本当の想いを知った晴は、緯に逢いたいと強く思うのだった・・・・。


《獨家試愛》《十分愛》《我的最愛》のヒットに続く、今回の《親愛的》。《我的最愛》で憎まれ役だった曾愷玹をヒロインに、相手役に安志杰を据えて4度目の勝負。さらにポスターからも分かるように、ホラー風味を加えて全体に新鮮味を出したい意向。
曾愷玹は《我的最愛》とはまったく異なるイメージで、弱気な女性を演じている。台湾から来たという設定のため、有るときは北京語、有るときは広東語を話す(どちらも自分の声だと思うが)。安志杰は、心優しいヒロインの友人であり、ヒロインに密かに思いを寄せる役だが、実は・・・、と、どんでん返しが待っている。台詞はやはり自分の声ではなく、杜琪峰(ジョニー・トー)監督《神探》と同じように鄭保瑞(ソイ・チェン/チェン・ポウソイ)が吹き替えている。早く広東語を習得して自分の声で演じて欲しいものだ。楊愛瑾は声が魅力的ではないのが残念だといつも思う。


今回も前3作と同じように最後になると思わぬ展開が待っているのだが、そこに行きつくまでに少々飽きてしまう。ホラー風を強調するために、わざわざヒロインの住まいを紅磡の葬儀屋が並んだ通りにしたにも関わらず、ホラー風味は観客を引っ張って行くには力不足。さらに会場では曾愷玹や楊愛瑾などが恋愛について語る台詞などに笑いが漏れる。台詞が”クサい”ということか。入りもいまいちな様子。
2008.8.28@新寶戲院


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