劉徳華、ギャラを値上げ

劉徳華、自分のギャラを値上げして、新人監督の育成を

劉徳華アンディ・ラウ)は絶えず努力し、友人には親切、後輩の面倒見もいい。特に映画については、後進の為につねに金銭も労力も惜しまない。昨日、劉徳華は、陳海[王其]の招待を受け、「香港直播」にゲスト出演したさい、今後3本の映画のギャラを値上げする。金額は合わせて800万香港ドルほどで、この資金で新しい監督を育てるつもりだと話した。
劉徳華は「誰か出資してくれる人はいないかと探したが、誰も出資しようとはしない。だから、僕のギャラを少しあげるなら彼らも出してくれるだろうと、社長にいったんだ。それで全部で800万ほどプールして、新人監督に6本の映画を撮らせるんだ」。その3作品はすでに契約しているのかと劉徳華に問うと、「まだだよ。だけど必ず値上げする。値上げに応じてくれなかったら撮らないからね」と笑って話した。(中略)
3月22日から開催される「香港国際電影節」では、「焦点演員奨」を劉徳華に授与し、劉徳華の功績を称えるという。また映画祭の2週間の期間に劉徳華が撮った120本の映画から11本を選んで上映する。by 2005.2.24「東方日報」

《江湖》で黄精甫(ウォン・チェンポウ)を起用した曾志偉(エリック・ツァン)が、独立系作家を起用して本編を撮らせた最初の人物のようにもてはやされていたが、実は劉徳華は曾志偉に先だって、いろいろなことをやって来ている。
陳果(フルーツ・チャン)は、劉徳華に出資してもらって《香港製造(メイドイン・ホンコン)》を撮っているし、《走火鎗》*1劉徳華の会社(今はあるのか?)「天幕電影有限公司」が製作と配給、《給他們一個機會》*2でも製作と、実はいち早く独立系作品へ援助をしていたのは劉徳華だったりするのだ。
失敗例があるように、自分の作品を自分の会社で撮るのはナルシスティックで感心しなかったが、他人の作品に出資する際には、意外にいい選択眼を持っているようだ。独立系(非商業系)で優れた作品を撮る人がイコール商業作品で成功するとは限らないが、監督本人が撮ってみたなら、試してみる必要はあるだろう。いい練習が出来ればいい。

*1:林華全:監督、彼は《香港製造》《去年煙特別多》など陳果作品の撮影監督。出演は葉偉信(ウイルソン・イップ)、黄真真(バーバラ・ウォン)、鄭保瑞(チェン・ポウソイ)などの監督たち。2002年いきなり金馬奨にノミネートされ驚いた。

*2:邱禮濤:監督だが、多くの新人俳優を起用、劉徳華自らもカメオ出演している