TVB対有線

現在、場外バトル中
昨年、無線電視(TVB)は生で金像奨授賞式を放送したが、途中はコマーシャルで切れ、最後の映像は時間切れで放送に成らなかったという醜態だった。前例を顧みて今年の金像奨は生放送ではなく、1時間遅れで放送されることになった。またその放映権は無線電視が持ち、ラジオは香港電台で同じく1時間遅れて放送、大陸は中央電視台が夜11時すぎから放送することになっていた。
さらに、あらゆる媒体には、無線電視の放送が終わった11時過ぎから動画放送(配信)を許可しており、取材申請書にはその旨も書かれていた。取材申請書にサインをすることはイコール、上記の規定に同意することを意味していた。
ところが報道の自由を楯に取り、この措置は取材に制限を加えるものとして、真っ向から意義を申し立てたのが、娯楽新聞台を持つ有線電視(ケーブルTV)の徐小明。これを受けた金像奨協会会長・文雋(マンフレッド・ウォン)が金像奨授賞式を「プライベートパーティー」と表現し、有線電視の発言に返答したため、さらに怒った徐小明は、今度は金紫荊奨を主催する影評人協会を巻き込み、「政府は金紫荊奨には助成金は一銭も出さず、個人のパーティーである金像奨に200万香港ドルもの助成金を出しているのか」と矛先を変え、揚げ足取りでやり返した。
この事態をだまって見ているわけにいかない金像奨協会は、版権を尊重して取材規則を守って欲しいとマスコミ宛に声明を出し、文雋は「金像奨は映画界のプライベートパーティー」といったのであって、自分個人のパーティーなどとは言っていないと反論。
すると今度は徐小明が記者会見を開き、文雋のインタビューを会場で流し、ご丁寧にマスコミにディスクを配り、文雋は修養が足りないとまでいいった。文雋は文雋で自分は聖人じゃないし、EQも低いさと開き直り。
というアホなバトルが繰り広げられ、ついに劉徳華アンディ・ラウ)に両方とも黙ったら、とまで言われる始末。
放映権を買った無線電視に権利があるのは明らかで、どう見ても有線電視・徐小明の言いがかりで、他人が作ったものから美味しいとこだけ頂こうというこすい根性だ。自分のやりたいようにしたいなら、版権を買えというのが、おおかたの意見。無線電視は、版権という概念が分かってないようだ。以前には無線電視と亞州電視の許可を取らず勝手に有線電視に無線と亞州のチャンネルを作り番組を流し、両者から警告されたという前科を持つ(警告で終わりで、裁判までは行かなかった模様)。徐小明、いったい何を考えているのか。