寒い寒い映画館

嘉禾戲院は、7日、映画館の温度を利用して儲けてはいないと声明を発表した。by 2005.6.8「東方日報」

これだけ見るといったい何のことかさっぱり分からないだろう。実はこれ、5月30日前後の香港各紙に一斉に報道された「香港のオフイスは冷凍庫だ」という記事に関係がある。
なんでも香港理工大学の学生が調査した結果、香港の9割のオフィス内の温度が21度から23度だったという。これは電力を浪費しているばかりではなく、環境にも悪いと発表した。これを受けて「地球之友」なる環境保護団体が、オフィスの温度調節をしようなどと呼び掛けているのだが、この団体が、嘉禾戲院は、温度が低いばかりではく、映画館が肩掛けの貸し出しをしており、まったく道理に会わないと話したという。
これを知った嘉禾戲院は、「羊毛の肩掛け」(爆)は観客にただで貸していると主張。最初の50ドルは保証金で、お金はもらっていない、それどころか、肩掛けの洗濯や消毒の費用を払っていると話した。嘉禾戲院は現在、環境保護局の呼び掛けに応じて、温度は25.5度にしているという。
肩掛けの貸し出しは油麻地の百老匯電影中心にもある。この映画館も死ぬほど寒い。映画を見ていると身体が芯まで冷える。ほんとに肩掛けを借りようか思ったことがあるほど。同様にどこの映画館もかなり寒いが、あと目立って寒いのは新寶戲院あたりか。この程度の記事で香港人の意識が変わるとは思えないので、やっぱり夏でも冬でもジャケットかパシュミナ持参で映画館へ。