得閒飲茶(I’LL CALL YOU)

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方力申(アレックス・フォン)、Viann、陳國坤(ダニー・チャン)、林家棟(ラム・ガートン) 
林子聰(ラム・ジーチョン):監督


彼女いない歴3か月の阿文(方力申)は、同僚の陳國坤、林家棟と酒を飲んでは憂さをはらす日々。カレン(Viann)は、テレビ局のニュース番組の売れない司会だが、ステップアップしたいとは思っている。このままでは終わりたく無いと思っているが、どうもうまくいなかいし、彼氏もいない。
そんな2人がバーで偶然であった。意を決して食事に誘う阿文に意外にあっさりOKするカレン。デート(?)を重ねる2人だが、カレンは横暴、約束には平気で何時間も遅れる、用事があれば呼び出すと言う具合で、阿文はどう見てもアッシー君&メッシー君。しかし阿文はカレンの彼氏と思い込んでいた。
ある日、呼び出された阿文は、カレンが他の男と楽しそうに踊る姿に我慢できず、彼女をバーから連れ出し、問いつめた「どういうつもりなんだ」。カレンは「そっちこそどういうつもりよ」。「僕は彼氏だぞ」「彼氏? ただの友だちでしょ」。
分かれた2人だが、阿文はカレンが忘れられない。でも忘れるしか無い。そんなとき、再び2人は出会った。お互いの近況を話す2人だが、ホントの2人の心の中は・・・・。


この映画は、日本では東京国際映画祭で上映になった、《人魚朵朵(靴に恋する人魚)》と同じ、フォーカスファーストカットシリーズの1つ*1。今回の上映は、完成品ではなく、あくまでもファーストカット。音関係と視覚効果がまだ完全ではない。3月には完成するという。
監督の林子聰は、もちろん《少林足球(少林サッカー)》のあのおでぶちゃんです。上映後、監督のティーチインあり。

  • 主役の2人については、方力申は、ハンサムだけど、ちょっとぬけてそうなところが、この役にぴったり。
  • Viannも話してみると主役の女の子の性格に近い。
  • 前半と後半が作風が違うが、これはわざとそうしてみた。
  • 俳優は楽だけど、初監督はとにかく大変だった。
  • 劇中、何故か演歌が使われているのが、これは主人公のふられた気持ちを表したかったから。

初めての作品としてはまずまずではないか。前半部分が少しだるいので、ここにひと工夫欲しいところ。あと林家棟がなかなか面白い役(物事を達観している人。一度もデートなどしたことが無さそうなのに、分かったことをいうという役)なのだが、彼がもう少し物語に関わってくると、面白いのではないかと思った。あと詳しくは言わないが、劉徳華アンディ・ラウ)がなかなか笑わせる役で客演している。なおタイトルの「得閒飲茶」は「暇があったらお茶でも飲もう」という意味だが、こう言われたら、2度と電話はかかてこないのだ。
2006.1.21@香港芸術中心


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*1:Focus First Cutについてはid:hkcl:20050601を参照。