神秘的血案

《神秘的血案》張英才、南紅、李香琴、羅蘭 
楚原:監督 1966年 DVD モノクロ


サラリーマンの許嘉輝(張英才)は彼女・恵儀(南紅)と会社帰りに映画を見に行こうと約束する。帰ろうとすると、社長が「8時までに戻ってくるからこの封筒を預かってくれ」と言う。「もし8時に戻らなくてもかならず12時までには戻る。封筒には大切なものが入っている。自分以外の人間には渡さないように」と言い残して会社を出て行った。仕方なく許嘉輝は会社で社長を待つが、一向に戻ってこない。
12時になり、社長夫人(李香琴)が会社にやってきて、社長の居所を知らないかと聞いてくる。許嘉輝の話しを聞いて、社長夫人はきっと内緒の女性のところに社長がいるという。さらに憂さ晴らしに許嘉輝に一緒に食事をしてくれと言う。最初は拒否する許嘉輝だが、社長夫人は「封筒は机の中にでもいれておけばいいから」と、しぶる許嘉輝を、無理矢理ひっぱって、郊外のレストランへ車を飛ばす。
許嘉輝は、レストランでしたたか酔った社長夫人を車で家へ送り届けるが、家には社長は不在だった。ようやく自分の部屋に帰った許嘉輝は、クローゼットの中に社長の死体を見つけると同時に、警察の車が自分のアパートに下に集まるのを見て、屋上へ出て、なんとか逃げおおし、恵儀の家に行き事情を話す。
自分が犯人に仕立て上げられたのを知った許嘉輝は、無実を証明するため、恵儀と2人、真実を探って行く。


ミステリー。そこらへんの2時間ドラマより遥かに面白い。夜中12時過ぎにステーキを食べさせるような店があるのか?とか、家に帰ったら窓が全開で誰もいないのは可笑しいと思わないのか?とか、いろいろ突っ込み所はあるが、それでも脚本が細かく丁寧につくってあり、話も単純ではなく工夫されていて面白い。しっかり私も主人公と同じように騙されたし(笑)。
ここでも南紅の名前を台詞で登場させている。これはひょっとして、楚原のお約束なのか(笑)。
それと劇中、南紅の運転する車が、ちっちゃくておもちゃみたいで、とってもキュート。ハンドルの前(つまりフロント)部分が扉になっていて、ここから出入りする。調べたらBMWのisettaという車だった。→ココココココを参照。


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