甄子丹×鄒兆龍=《破軍》

《The English Patient(イングリッシュ・ペイシェント)》や《Shakespeare in Love(恋に落ちたシェイクスピア)》などハリウッドの名作を配給しているワインスタインは、甄子丹(ドニー・イェン)と鄒兆龍(コリン・チョウ)2人のアクションスターが共演する新作《破軍》は《無間道》のような人気作品になるのではと期待している。
ハリウッドが《無間道(インファナル・アフェア)》をリメイクし《The Departed》を撮影し、国際的に注目を集めている。《無間道》の撮影と製作を企画した施南生(有名な監督・徐克<ツイ・ハーク>の妻)は昨日、ハリウッドの著名製作人ワインスタインの会社が、香港にアジア部門を設立したことを認めた。さらに葉偉信(ウィルソン・イップ)を高く評価しており、甄子丹と鄒兆龍が共演する新作《破軍》は、国際市場に打って出ることができると見てる。中国アクション映画へのオマージュ《Kill Bill》を撮ったクエンティン・タランティーノは、現在撮影中にも関わらず、プロモーションを手伝うと話しているという。
《破軍》は甄子丹の警官と鄒兆龍のヤクザの間の争いを描くもので、人間の曖昧で渾沌とした変化を描き、さらに家庭と社会の問題を含み、ストーリーは複雑だ。アクションができる2人の主役には、もちろんアクションシーンが用意されており、これがこの映画の売りのひとつになっている。これは、甄子丹と、ハリウッドから戻ってきた鄒兆龍が初めて共演する映画で、中国アクション映画の新しい局面が作れるといいと考えている。これもまたワインスタインが、この映画に惹き付けられる理由のひとつでである。
鄒兆龍は《マトリックス》でキアヌ・リーブスと闘い、ハリウッドで知名度があがった。最近では《DOA》などもあるが、彼がハリウッド映画を振って6年ぶりに香港に戻ってきたのは、甄子丹の「僕達で新しい映画を作りだそう」という一言だった。甄子丹は鄒兆龍よりも早くハリウッドに進出、ウエズリー・スナイプスとの共演《ブレイド2》がある。しかしなぜ香港に戻ってきて映画を撮るのだろうか? 
鄒兆龍は電話で次のように話した。ハリウッドがアジアのアクション俳優にオファーする映画は、黒幇映画(ヤクザもの映画)ではなく、ただめちゃくちゃに闘うだけで、すでに袋小路に落ち込んでいる。香港に戻る前、恩師とあおぐ呉宇森ジョン・ウー)と張家振に相談すると、彼らも賛成してくれた。香港映画がアクション俳優を使うのは、警察ものなどだが、人生を描き、ハリウッドのB級映画より深い意味がある。
ちょうど《無間道》のようにハリウッドがリメイクしたのがその証しといえる。さらに彼と甄子丹にはカンフーの素地がある。学んだ流派は違うので、2人がぶつかりあって火花が散るだろう、というのが僕たち共通の考えだ。《破軍》はいたずらにワイヤーで人を釣り上げたりしない。観客に拳や足が肉に食い込むような感動を与えることになるだろう。by 2006.10.7「und.com」

甄子丹×呉京ウー・ジン)に変わるものとして、誰がオファーされているのか、気になっていたが、鄒兆龍とは。いや〜、楽しみ楽しみ。ワインスタインの会社とは、ミラマックスのこと??