刺馬

《刺馬》
狄龍、陳観泰、姜大衛 
張徹:監督 1973年 邵氏 DVD


男(姜大衛)が1人、裁きの場に引っ張られてくる。「俺は逃げも隠れもしない、だから筆と紙をくれ」と言って男は物語りを書き出す。
清朝末、混乱の世の中、盗賊の義兄弟(陳観泰、姜大衛)は、馬に乗って通りかかった男・馬新貽(狄龍)を襲おうとすると、男は金ならくれてやるという。これが縁で3人は知り合い、義兄弟となり、近隣のものを集めて徒党を組むようになる。
馬新貽は野心に溢れており、義兄弟の元を離れる。陳観泰の妻(井莉)は馬新貽に密かに思いを寄せ、馬新貽も彼女を憎からず思っているが、野心のために彼女を捨てていく。官になった馬新貽は、かつての仲間に手紙を書き、呼び寄せることにした。しかし出世した馬新貽は・・・。


野心に溢れ、策略を練る狄龍、冷静に状況を見る姜大衛、単細胞の陳観泰の組み合わせが絶妙で、狄龍の嫌らしさがとても魅力的な作品だ。さらに男3人に女1人の関係が微妙で、嫉妬、義兄弟の情、敵討ちがからんで壮絶な殺しあいが展開するのも特徴。ひそかに陳観泰の立派な上半身も魅力的(笑)。
以前の文章を探り出したら、どうやらスクリーンでこれを見たのは、2002年11月23日の「邵氏電影週」でのことだった。


さてと、陳可辛(ピーター・チャン)はこれをどうリメイクするのだろうか。
狄龍(馬新貽)=李連杰ジェット・リー)、陳観泰(黄縱)=劉徳華アンディ・ラウ)、姜大衛(張[シ文]祥)=金城武という配役でいいのか? 女優はまだ決っていないそうだ。
全員、年齢が高すぎる(笑)。この配役なら李連杰に狄龍ほどの憎々しさを出せるかどうかと、劉徳華と陳観泰とイメージが違い過ぎるし、姜大衛と金城武もイメージが違うので、新しい性格付けが必要なのではないか。それにしても、とにかく名作をリメイクするのは大変だ。


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