陳可辛版《刺馬》では女優が鍵

陳可辛(ピーター・チャン)が監督する《刺馬》は、73年張徹(チャン・ツェー)の同名の名作のリメイク。《刺馬》は、狄龍(ティ・ロン)、姜大衛(デビット・チャン)、陳観泰(チン・カンタイ)と井莉が主演、33年後の陳可辛は、3人のスター、劉徳華アンディ・ラウ)、李連杰ジェット・リー)、金城武に出演を依頼した。しかし彼は張徹版をそのままリメイクするのではなく、旧版では、あまり重要ではなかった、劇中3人の男性が好きになる美しい妻(井莉が演じた役)の出番を、新版では増やし、ストーリーのキーになる人物とする。従って、この役の人選には特別に慎重になっている。
陳可辛は、当初、張曼玉マギー・チャン)か章子怡チャン・ツィイー)を考えたが、前者は脚本を見て辞退、後者は3人の主演男優に受け入れられなかったという。
この作品の投資会社である寰亞公司は、主演女優に30歳の舒淇(シュウ・ケイ/スー・チー)を考えているが、他の出資者は別の意見で、中影華納は30歳の周迅(ジョウ・シュン)を推薦している。しかし陳可辛は、2人より年長の徐静蕾(シュウ・ジンレイ)がこの役に相応しいと考えている。決定は監督にまかされているが、陳可辛は投資者たちの意見を無視するわけにはいかないため、撮影が始まって3日が過ぎているのに女優が決らないといいう状況になっている。
昨日、陳可辛と3人の主演男優は、北京の麗晶酒店で記者会見を開いた。主演女優について聞かれた陳可辛は、「毎日だれかが、電話をかけてきて、そのことを聞く。以前に言われたいたのは、全部間違っている。このことについては、答えないつもりだ。主演女優はまだ決っていない。すでにほぼきまりつつあるが、しかしまだ契約にいたっていないので、公にはできない」と話した。(中略)
陳可辛は、元版と同じストーリーでリメイクするのではないと話した。彼の脚本の中で、劉徳華はかつて陳観泰が演じた役、李連杰は狄龍の「馬新貽」に扮し、金城武は姜大衛の張[シ文]祥を演じる。話は、もともと3人は義兄弟、しかし後に李連杰劉徳華の妻に思いを寄せ、計画的に劉徳華を殺す。金城がそれを知って復讐するが、最後には自分も劉徳華の妻を愛してしまう。陳可辛は新版では、男どうしの情と儀とひととなりに重きを置き、アクション場面はそれほど多くないと話した。by 2006.12.5「蘋果日報