紅玫瑰白玫瑰(赤い薔薇 白い薔薇)

《紅[王攵] 瑰白[王攵]瑰》
趙文瑄(ウイストン・チャオ)、陳冲(ジョアン・チャン)、葉玉卿(ベロニカ・イップ) 
關錦鵬(スタンリー・クワン):監督 1994年


留学していた英国から上海へ帰ってきた振保(趙文瑄)は、友人夫婦の家に下宿することになる。そこで魅惑的な友人の妻・嬌蕊(陳冲)に出会った。友人の長期の出張の間に2人の関係は深まっていった。嬌蕊はある日、ついに夫に手紙を書き、離婚を切り出そうとする。しかし振保はそんな嬌蕊が疎ましく思えて、彼女に別れを告げる。そして知人の紹介で知り合った、純情で清楚な煙鸝と結婚するのだが、結婚生活は満足できないものだった。情熱的な嬌蕊が赤い薔薇、清楚な煙鸝が白い薔薇と表現されている。本来なら妖艶な役を振られるであろう葉玉卿が清楚な役という意外性もあり。


電影資料館の特集。今回は映画のセットについてで、「迷宮」「権力空間」「内心世界」「越界」「舞台」の5つに分けて映画上映。この《紅玫瑰白玫瑰》は、内心世界の例としてあがっている。下宿先の家は、雰囲気のある住宅で、新婚夫婦の家は、まるでデコレーションケーキのような甘ったるい装飾。路面電車の中、エレベーターなど狭い空間も重要なアイテムになっている。2006.12.25@香港電影資料館「驛動空間」


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