最後勝利

《最後勝利》曾志偉(エリック・ツァン)、李麗珍(ロレッタ・リー)、李殿朗(マーガレット・リー)、徐克(ツイ・ハーク)、司馬燕 
譚家明(パトリック・タム):監督 D&B 1987年 DVD


雄(曾志偉)と大寶(徐克)は孤児院育ち。いまや大寶は親分、雄は大寶の後に従い、大寶は雄の面倒を見ている。ある時、大寶は刑務所に入ることになり、その間2人の女性の面倒を見てくれと雄に言い渡す。一人は賭け事好きで長年つき合っている萍姐(李殿朗)、もう一人は若いmimi(李麗珍)。
萍姐の借金が返せず、雄は日本へ逃亡をすることに。ところがそこに萍姐がつっくいてきた。雄はこの機会に、日本へ歌を歌うと言って出稼ぎに行っているmimiを探すことに。ところがmimiは騙され、のぞき部屋で働かされていた。雄はmimiを救い出したが50万円を要求される。強盗をしようと老人を付けて入ったパチンコ屋で大当たりを出し、なんとか香港へ帰り着く。2人の女性はお互いの夫が同じ男だと気づいてしまうが、行き場のない2人は、やはり雄のもとからは離れられない。mimiは次第に雄の優しさにひかれ、雄もmimiに好意を持つが、親分の女に手を出せるはずもなく・・・。


黒幇片風だが、実は曾志偉と李麗珍の純愛物語。話しも分かりやすく、曾志偉にはコメディもシリアスも当て、美味しい役回りで、彼の演技力を見せつける。ショートカットでぷっくりした李麗珍は勝ち気でかわいく、特に眼がいいがスタイルはあまりよくない(笑)。李殿朗は李翰祥(リー・ハンシャン)の娘で、姉御な感じがなかなか。
脚本は王家衛(ウォン・カーワイ)。すでに金雀餐廳がロケに使われているし、呉[シ景]滔(ン・キントー)母・司馬燕も出演している。
かなり昔に一度見ただけだったので、歌舞伎町あたりが出てきたこと以外、あまり覚えていなかったが、浅草も出てきていた。そしていま見ると、構図も色使いも譚家明だった(美術も譚家明)。《父子》効果かリマスターが発売された。


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