房祖名の3冊

先日、房祖名(ジェイシー・チェン)は香港電台の「開心日報」で中学6年生の生徒のインタビューを受け、芸能界に入る前と入った後に違いを語った。以前房祖名はとても恥ずかしがりやだったので、どうやって女性をくどいたらいいか分からなかったという。房祖名は小学校から中学3年まで男子校(華仁)に通い、後にアメリカで勉強したが、ずっと女性と接する機会が少なく、女性とコミュニケーションがとれなかった。芸能界に入ってからは、性格がずいぶん変わった。また房祖名に一番影響を与えたのはだれかと聞かれだが、それは父親の義理の父(契爺)の何冠昌(レナード・ホー:元ゴールデン・ハーベスト社長)だった。このことはいままでマスコミに話したことは無かった。何冠昌は亡くなる1か月前に、「厚黒學」を房祖名に渡し、男子が一生に読むべき3冊の本は「三国演義」「孫子兵法」「厚黒學」だと話した。それで房祖名は海外で勉強するときには、何冠昌がくれた本を携えていき、続けて読んでいた。彼はこの本を3年かけて読んだ。それは本を読み終わってしまうことは、何冠昌の彼への指導が終わってしまうことのように思えたからだ。


房祖名が一番覚えているのは、残り数ページまで読んだところで泣き出してしまったこと。なぜなら何冠昌が彼に言おうとしたことがもうすぐ終わってしまうと知ったからだ。それで房祖名は、別の版の「厚黒學」を買って、また続けて読んだという。この本で房祖名は家庭を大切にすることが必要だと知ったし、人間には醜い面があることが分かった。


房祖名が参加した映画《男兒本色》が現在上映になっている。アクションシーンを撮影する時には、父に教えを請うのかと聞くと、しないといい、父親に笑われるのが嫌なので、もし怪我をしても父親には話さないという。父親は彼の怪我の状態などなんでもないし、それは怪我だといえるようなものではないと父親が思うからだという。房祖名と父親のコミュニケーションの取り方はいつもそんな感じだという。もし父親が彼の前でギターを弾いたら、彼は父に「それでギターを弾いているっていうの」。彼らはお互いに嘲笑し合っている。by 2007.7.29「文匯報」

「厚黒學」とはこれのこと→ISBN:4198608806。房祖名って感受性が豊でよい子なんだろうな、というのがよくわかる話しだ。