難忘初戀

呂奇、苗嘉麗、何冲、沈殿霞 
黄堯:監督 1967年 モノクロ 粤語 無字幕


何冲は父が亡くなっており遺産で生活、卒業しないでいつまでも学校に通っている。何冲の従弟でシンガポール華僑の呂奇が香港にやってきて、何冲、呂奇、苗嘉麗、沈殿霞らは同級生として学校に通っていた。何冲も呂奇も苗嘉麗を憎からず思っているが、苗嘉麗は呂奇との間に縁を感じていた。ある日、苗嘉麗の母が病で倒れた。何冲と呂奇は共に金銭的援助も厭わず苗嘉麗を助けたが、母は思いもよらず早くこの世を去ってしまった。
いよいよ卒業となり、呂奇は苗嘉麗との結婚を考え、1度シンガポールに帰ることになった。
密かに苗嘉麗を思っていた何冲は、苗嘉麗と呂奇の結婚を知ると、苗嘉麗の母は実は麻風(ハンセン病)で亡くなったと話し、苗嘉麗にもその可能性があるという。苗嘉麗はいわれるままに検査をし、何冲から彼女も麻風に罹っているので、呂奇と結婚すれば彼にうつる、まずは彼を遠ざけ治ってから事実を告げればよいと諭す。苗嘉麗は香港に戻った呂奇に、1年待ってくれというが、当然呂奇はわけが分からず悲観にくれ、シンガポールにも帰れないと酒を飲む日々。それを見た何冲は、ひとまず彼を騙しシンガポールに帰そうと苗嘉麗に話し、自分と結婚することにしようと提案する。苗嘉麗は何冲の呂奇のためという言葉を信じて彼の意見に従う。
しかし最後には、何冲が苗嘉麗を騙していたことが分かり、苗嘉麗は何冲から逃げ、呂奇と苗嘉麗は結ばれ、何冲は2人を祝福する。


最初はコメディかと思い、中盤はドラマで後半になり何冲の性格が一転して恐怖映画になる(笑)。途中ミュージカル仕立てかと思うと、そうでもなく、最後には途中の人生を狂わすほどの騒動は何事もなかったかのように収拾してしまう。いろいろなものを詰め込んでサービス満点ともいえるが、この統一感のなさはすごい。沈殿霞は美しいヒロイン苗嘉麗の友人役で、前半のコメディチックな部分が主な出番。川に落とされたりして体はっている。
2008.3.9@太空館「沈殿霞記念展」


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