杜琪峰、トロフィー寄付と座談会

香港電影資料館

映画界に30数年かかわっている杜琪峰(ジョニー・トー)は一昨晩、香港電影資料館で「杜琪峰電影奨座捐贈儀式暨座談会」(ジョニー・トー映画トロフィー寄付と座談会)に出席、自身が映画界でこれまで勝ち取った30数個のトロフィーと幾つかの作品を展示と育成に役立てて欲しいと同館に寄付した。会場の人々と香港映画の保存と育成について討論を繰り広げた。杜琪峰は今現在家にあるものはすべて寄付した、今後獲るものも寄付するつもりだと話した。


会場では、金像奨、金馬奨や外国のトロフィーも展示、新作《文雀》のトレイラーも放映した。また杜琪峰と評論家、ゲストが座談会を行った。政府はどのように香港映画を保存し育てていけばよいかと問われ杜琪峰は「残っているものは保存するべきだ。映画の小道具や脚本、資料などは保存できる。政府は大枚をはたいて電影資料館を建てたのだから、当然映画資料の保存にもお金をかけるべきだ」と話した。また彼は3年前《文雀》を撮っている時に保存と育成が大切だと感じた。「3年前《文雀》を撮っている時、天星碼頭が取り壊しになるのを見た。とても心を動かされた。香港映画は香港の景色や建物をカバーする必要があると思った。自分は集体回憶(Collective Memory=みんなの共通の思いで)を保存し次の世代に伝えていく責任があると思う」。


杜琪峰は寄付したトロフィーを子供の映画鑑賞教育など、さまざまな活動に使って欲しいと話した。また彼は家の中のトロフィーはすべて館に寄付したと強調した。「貰ったものはすべて寄付した。これからも受賞すればまた寄付をする。家には置かない。映画に長く携わってきて、新しい時代の監督やクリエイターを支えていくのは当然のことだ。彼らにこそ明るい明日があるのだ」。by 2008.6.15「大公報」

途中でぶち切れているが、杜琪峰の話しの動画。忙しくて行けなかったので、そのうちどこかに座談会の全貌が掲載されるのを待つのみ。


香港映画のフィルムの保存状態はかなり悪いと思われる。まして脚本や小道具はいわんやをや。まあ脚本はない映画もあると思うが・・。絵コンテとか、衣装デザインとか、ミュージックスコアは、それぞれが保存しているのだろうけれど・・・。

6月21日香港電影資料館へ行ったところ、1Fにトロフィーと杜琪峰映画のスチル(《PTU》《柔道龍虎榜》《文雀》)と、周潤發が撮った《文雀》のスタッフ+任達華の写真が飾られていた(いつまで飾っているのかは不明)。