蘭嶼之歌

《蘭嶼之歌》鄭佩佩、張沖、黄宗迅、何莉莉、王侠、紀守常、龔稼農 
潘壘:監督 1965年 国語 カラー 邵氏


アメリカから台湾に帰って来た医者の何(張沖)は、戦争中に消息の知れなくなった父を探しに離島へ向かう。島には原住民と北京語を操る西洋人の神父が暮らしていた。神父の助手は美しい島の娘(鄭佩佩)。島では2大勢力が対立していた。また島には特有の病気(紅虫に噛まれると高熱を出すという)があり、島の人々はこの病気は魔物が取り憑いたものと思っている。さらに魔物を追い払えるものこそ村の長となりうると考えていた。医者の何はこんな島の前近代的な風習に立ち向かいながら、父親の消息を探し、ご多分のもれず島の娘と恋愛を語って行く。


途中、医者と一緒にやってきたカメラマンと助手がコメディチックで笑わせ、別れたはずの何の元彼女ご一行が島へやってきて、島の娘と元彼女が焼きもち焼き合い、何が板挟みになったりもするが、最後はめでたしめでたし。
舞台は台湾だが、気分的には文明人が前文明的な南洋の島へ行くといった風情で映画は出来上がっている。たぶん実際に現地でロケしたのだろう、美しい海や夕日、原住民の踊りなどエキゾチズムは満載。鄭佩佩の健康的でかわいらしいお色気と美しい黒髪が印象的。2008.8.24@香港電影資料館「活色摩登 ─ 六十年代聲色」


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