《十分鍾情》マイナス1

黄精甫(ウォン・ジンポウ)、麥子善(マルコ・マック)、林愛華(オーブリー・ラム)ら10人の香港の監督が監督した映画《十分鍾情》は、それぞれの監督が10分で香港への想いを語るという企画だ。この映画は来週の木曜日から公開されるが、その中の1本、鍾繼昌が監督した《愛的光環》は六四事件に関わる題材だと言う事でカットされてしまった。


今年の香港国際電影節でワールドプレミアされることになっていた《十分鍾情》は、黄精甫、麥子善、陳榮照、林華全、張偉雄(ブライアン・チョン)、袁建滔、楊逸徳、李公樂、鍾繼昌、林愛華が監督、本来は10本の短編で香港への想いを語るというものだった。しかし10本の短編は来週木曜日の上映では9つになってしまう。鍾繼昌監督《愛的光環》の物語がナーバスな問題に触れており、大陸の電検を通過しないと思われ、許可を得るために《愛的光環》は犠牲になった。


中国資本の銀都機構はこの映画の出資会社の1つ。それゆえ香港上映版も同じように《愛的光環》の物語は削除されることになった。《愛的光環》は、ラジオの人気女性DJは番組でいつも物語を話しており、その内容はつねに議論を呼んでいる。彼女が語る物語の1つは、ある女の子は10回失恋し、最後の1回では巨人に踏まれて死んでしまうというもの。ある人はこれがタンクによる鎮圧を思い起こすという。結果このシーンが六四事件を投影すると指摘され審査を通過できなかった。
記者は昨日、鍾繼昌に連絡を取った。彼は「僕はこの物語を借りて、ただ香港の言論の自由がますます狭くなっているということを述べようと考えた。しかし國もこれを認めてくれなかった。僕も残念だ。オリンピックの後には中国がだんだんと進歩して、あらゆる中国人が言論の自由を手に入れ、香港はオープンをキープして欲しいと思っている。後戻りするのはよくない。香港上映版もこのこの物語を削除しなければならないのは、僕としても失望している。しかし僕はこの映画に出演してくれた姜浩文、黄榕と梁嘉琪にお礼をいいたい」と話した。by 2008.8.27「頻果日報」

《十分鍾情》の感想は(id:hkcl:20080825)。