滅門

《滅門》任達華(サイモン・ヤム)、安志杰(アンディ・オン)、廖碧兒(バーニス・リウ)、張兆輝(チョン・シウファイ)、熊欣欣(ホン・ヤンヤン)、廬恵光(ロー・ワイコン)、陳惠敏、張文慈(ピンキー・チョン)、覃恩美、黎諾懿、蒋璐霞 
羅守耀(デニス・ロー):監督

 
男たちが公安に追いかけられている。すんでのところでとりおさえられそうになったが、二手に分かれなんとかやりすごしたように思われた。しかし公安はまんまとブツを抱えた男(張兆輝)を取り押さえた。男が持っていたのは、偽札つくりの原板だった。男は銃殺刑に処せられた。男の最後を看取り、遺書を託されたのは、妹(廖碧兒)と弁護士(林雪)、遺書はアメリカにいる弟・祥福(黎諾懿)を呼び戻して初めて開封されることになっていた。
男は密輸集団・同聯順の首謀者・駱祥安。遺書にはすべての財産は実の弟妹に託すと書かれていた。苦々しく思う、駱家の養子の祥富(任達華)と同聯順の一員たち。そんな時、弁護士が何者か殺害された・・・。


なにやかやと羅守耀は、《非常青春期》《恋愛初歌》《黒拳》《奪帥》《短暫的生命》とすでに5本も撮っていた。この《滅門》は、《黒拳》《奪帥》からつながるハードアクションな映画。安志杰、熊欣欣、廬恵光がガチでアクションを見せるだけでなく、ダンスで鍛えた廖碧兒をアクション女優に仕立てるつもりか。そして秘密兵器が蒋璐霞。香港では残念ながら公開になっていない(と思う)、熊欣欣の映画《戰無雙》にも出演しているらしいが、リアルにアクションが出来る女性だった。
しかし残念ながら物語がおもしろくないのと後味が悪い。さらに廖碧兒に大島由加里が思い出され、口のきけない役の蒋璐霞には《女拳覇(チョコレート・ファイター)》のヤーニン・ウィサミタナンの影がつきまとう(ただし蒋璐霞は中性的で可愛らしさが足りない)。女性を主役にハードなアクション映画を作りたいという気持ちは分かるのだが、なかなかうまくいかないものだ。
ついでながら、廖碧兒にはセクシーで可愛く、少しコメディ入りでアクションを盛り込んだ役を作ってあげて欲しいのだが・・・。
2010.1.23@新寶戲院


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