香港4日目

新しく香港島の西に伸びた地下鉄に乗って堅尼地城。朝は祥香茶餐廳でトーストと鴛鴦茶をお腹に入れる。奥の方の席に座った私のすぐ前には飲み物担当のオヤジが見える。突然、このオヤジと洗碗担当のおばちゃんが粗口満載の大声で怒鳴り合いを始めた。朝から聞くに堪えない粗口。ここは香港。
さて昨日観た《幸運是我》に出てきた木の根が絡みついている壁がある科士街から適当に歩き始めよう。少し歩くと寳翠園。駐在の日本人も多く住んでいた場所だ。地下鉄ができて少し便利になっただろうか。それとも値段が上がってしまって他地域のマンションに引っ越してしまっているだろうか?などと思いながら歩く。その手前の荷蘭街には《火龍》の銃撃戦でめちゃくちゃになったレストランがある。まだ空き店舗だった。皇后大道西から山道へ。高架になった道が大きく曲がっているところ。さらに歩いて石塘咀街市へ。この中にも美味しい店がある。横の西環大廈はすでに取り壊されていた。
皇后大道西から第三街、西區社區中心で《黒社会2》の王天林殺害現場を確認して高街へ。高街の《生日快樂》ロケ地の素敵な唐樓は覆いがされて改装中。残っているので一安心。西謍盤一帯は古い建物が壊されて高層マンションが出来き、その合間に残された樓の1階がこ洒落たレストランやカフェになってしまっている。地下鉄が伸びたせいでこのあたりがプチ中環状態で、街の雰囲気が変わってしまった。住人にも変化があるはずだ。
東邊街を下って再び皇后大道西、新街、普仁街から醫學博物館(外観が覆われていて改修中か)。陽が照ると少し暑い。そろそろ水分補給したいが、利記はまだ開いてないし、こ洒落たカフェももちろん開いてないので荷李活道へ移動。興記が開いていたので凍檸茶で一息。
荷李活道を文武廟、樓梯街を登って必列社士街、さらに登って永利街、城皇街を少し登って華賢坊東をぐるっと回って下って士丹頓街。PMQはまだどこも空いていないので素通り。士丹頓街からどこの通りを下りたか覚えてないが再び荷李活道へ。擺花街との角のpacificcoffeeでジュース補給。お昼とこれからの予定を考える。
歩いているわりにはそれほど空腹を感じないので、在香港時に度々行った餃子園で餃子の入った麵を食べる。もちもちの皮とみっちり詰まった餡が変わらず美味しい。中環へ移動し、置地廣場を素通りして金鐘へ。このまま北角あたりまで歩くか九龍に戻るかなかなか考えが決まらなかったが、まだDVDも買ってないので九龍に戻ることに。
最近は廟街の精美でDVDを買うことが多かったが、昨日友人が深水埗の方が安いから絶対に行けというので、仕方なく(笑)深水埗のwide sightへ(旺角にもまだ1店舗残っていたのがあとで判明)。目についたものを適当に買おうとしていたら、「これじゃ中国語のタイトルが分からないと買えないわね」などと日本語が聞こえてきて、お困りの方がいたのでお声をかけたところ、金城武の日本で出ていないDVDを探しているとのことでしたが、よく考えると金城出演映画はほとんど日本で公開されているかDVDになっている。未公開は《太平輪》だけだと思い店員に聞くと《太平輪》はDVDが出ていないとのこと(吃驚)。金城武を探していると知った店員は《中國龍》を持ってきてくれたが、彼女は購入しなかったようだ。
とりあえずDVDを買ったので、オヤツは糖水佬で「芒果涼粉」。旺角に戻りDVDを宿に置き、次はやはり新しく出来たMTRに乗る事にした。
何処に駅が出来たか気になるので何文田で降りてみる。なるほど此処かと確認して、差館里から馬頭圍道を通って土瓜灣へ向かって歩く。途中右に折れて裏通りを進む。櫛形に樓が建ち一階部分が小さな町工場のようになっている「環」の字がつく通りから丸窓のビルの横をすり抜け、さらに抜け道を通って滎光街へ。滎光街と啓明街の角のくすんだピンク色が印象的な大好きな角丸物件を確認。ここは《狗咬狗》でエジソンが車にぶつかるシーンや《維多利亞壹號》で何超儀が住んでいる設定のビルだ。右側のビルは取り壊され空き地になっていた。ここにもひたひたと再開発の波が押し寄せている。そしてもう1か所心配な物件。《パシフィック・リム》や《コンテイジョン》にも出てくる益豊大厦も確認。以前からあって気づかなかったのか新しくできたのか骨董品屋(と言っても「高いものはないよ」と店主が言っていた)があったので、ちょっと覗いてみた。
続いて落山道を通って馬頭圍道から馬頭涌道の公嘉工藝へ。公嘉工藝は以前、散歩していて見つけた陶器屋。表の棚にちょっと面白い陶器が飾ってあったので気になって覗いてみると、細長い店内には棚に陶器が並んでいるだけでなく天井からも陶器がぶら下がっていた。中には少し埃をかぶっているものもあり、骨董というわけでもなく、在庫をたくさん抱えてしまった陶器屋といった風情だった。以前にもここで絵皿や小さな皿を買っている。今回は茶を飲む茶碗を買った。店の人に聞くと1980年ごろ作られたものとの事だった。
さらに夕食の待ち合わせをしている旺角に向かって歩く。途中、日が暮れてきてこともあり、バスに少しだけ乗って旺角へ。友人と落ち合って夕食はなんちゃってベトナム料理でした。