電影節の劉徳華特集に合わせて作られた冊子は素晴らしい。資料としても出演作などがそろって書かれていることは貴重だし、巻頭のインタビューは23頁もあり、読みごたえがある(まだ頭の部分しか読んでないがそれでも十分に面白い)。中文と英文の読める香港映画ファンは必携。
見鬼10
陳柏霖(チェン・ポーリン)、楊淇(ケイト・ヨン)、梁洛施(イザベラ・リョン)、古宇
彭氏兄弟(パンブラザーズ):監督
タイ育ちの友人の家へ遊びに出かけた4人は、友人が買った本に書かれている幽霊を見る10の方法を実践してみることになった。軽い気持ちで始めた遊びだったが、古宇が森から忽然と姿を消してしまった。恐くなった陳柏霖と従姉の楊淇はタイから香港へ逃げ帰ったが、古宇の彼女・梁洛施は、タイに残ると言い張った・・・。
またも恐くない香港ホラー。恐くないどころかコメディでしょう(笑)。陳柏霖、無精髭風な髭やぼさぼさの髪に濃い顔はむさ苦しい。型髭剃れば可愛いのにな。楊淇は、なかなかよい。梁洛施は初めての映画だと思うのだが、彭氏兄弟好みの泣き顔型の李心潔(アンジェリカ・リー)や 黄婉伶(レース・ウオン)のような線の細い感じを望んだのだろうが、背も高いし、意外に骨太だった。古宇は北京の演劇学校出身、香港人とは微妙に違う顔の作りやがたいで、ちょっとおっさんくさいですね。
2005.4.2@新寶戲院
3月24日に新装になった新寶戲院(旧金聲戲院)は2スクリーンになり、縦に長かった客席は横長になっていた。料金は55ドルと旺角百老匯より5ドル安い。早場と午夜場はなくなったようだ。
■□05年に見た映画の一覧□■
籍著雨點説愛你(いま、会いにゆきます)
中村獅童、竹内結子 土井裕泰:監督
泣ける映画というくくりがあるなら、そうなのだろう。子役の勝利。
2005.4.3@UA金鐘(優先場)いくら只でも日曜日の朝9:40からは辛すぎる。
■□05年に見た映画の一覧□■
「劉徳華について」
電影節の一環で、今日は「劉徳華(アンディ・ラウ)について」の座談会が開かれた。うっかりしていて、会場の香港科学館に着いた時には、すでに始まってから40分以上たっていたが、なんとかのこりを聞く。すでにQ&Aになっていた。座談会の講演者は香港電影評論学会の張偉雄、馮若芷ほか。
興味深かったのは、「劉徳華はいま非常に単純だ。この方向(の映画や役)が流行なら、じゃあその方向だ。こっちの方向だといえば、こっちの方向だというように、まったくこだわりがない」それはすごいのだけど、「これらに過度に適応しようとしていたら、どうなるのかとても心配だ」という言葉だ。大陸映画への出演や、最近のインディ映画への出資なども含めて、つねに流行を我がモノにしようとしているのだろう。何時までも流行を追いかけ続けていくことは大変だ。