A-1頭條

黄秋生(アンソニー・ウォン)、李心潔(アンジェリカ・リー)、陳冠希エジソン・チャン)、葛民輝(エリック・コッ)、梁家輝(レオン・カーファイ) 陳果(フルーツ・チャン)・陳嘉上(ゴードン・チャン):監督


(ネタバレの可能性少しあり)李心潔は新聞記者。担当は潮流版(生活版)。彼氏は社会面(A-1)の記者だったが、最近分かれたばかり。その彼が、酒を飲んだうえに、車を運転して事故死してしまった。ひょんな事から知り合った元警官で借金を背負っている黄秋生から、「彼の死は事故死ではない可能性がある」と言われ、自ら調べようとする。元警官の黄秋生と、彼の相棒で泥棒の前科者・葛民輝、そして同僚の陳冠希が協力するという。
彼氏の死、彼氏が調べていたもの、ボス(梁家輝)の不審な行動、黄秋生と葛民輝の目的、黄秋生と元同僚の関係などが複雑に交錯してすすんでいく。そしてそこに密かに李心潔を思う陳冠希と、彼女に惹かれていく黄秋生の微妙な心理が加わる。
映画全体は、起こっている事実に反して実に静かな印象を受ける。それを印象付けるのは、李心潔陳冠希の語り方、また抑えた演技の黄秋生のせいだろう。特に黄秋生は、善なのか悪なのか、良心なのか悪心なのか、判別しがたいという役が出色。陳冠希も悪くない。
しかし終わり方はこれでいいのか? 疑問が残るのは私だけだろうか。それとも、ドラマはドラマチックにとの期待を敢えてはずすことで、真実はドラマではないと言うことなのか。2004.9.10@港威


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