05年の香港映画は誰が救う

今年香港映画は振るわず、多くの映画会社が撮影について慎重な態度をとっている。これにより多くの監督、俳優たちは仕事がない状態、映画館側では、来年の旧正月以降、香港映画の上映は決まっていないという。撮る映画がないと心配されているが、寰亞、中国星、英皇、寰宇、星皓ら映画会社は例年の準備を始めている。自ら出資して撮影する爾冬陞(イー・トンシン/デレク・イー)は逆流に向かって漕ぎ出し、1500万を投じて2作品を製作する。1つは楊千嬅(ミリアム・ヨン)と呉彦祖(ダニエル・ン)主演の《千杯不酔》、もう1つは薛凱琪(フィオナ・シッ)と房祖名(ジェシー・チャン)主演のラブストーリーだ。
中国星は来年、8から10本の映画を予定している。なかでも注目されるのは、杜琪峰(ジョニー・トー)監督の《龍城殲霸》で、出演に李連杰ジェット・リー)、劉徳華アンディ・ラウ)、古天樂(ルイス・クー)。また寰亞は来年8作品を撮る予定で、投資額は1億香港ドル近くなるという。注目は、劉偉強(アンドリュー・ラウ)監督で梁朝偉トニー・レオン)と劉徳華アンディ・ラウ)という《無間道》組で撮るドラマ。さらに英皇、美亞、星皓らはそれぞれ5作品製作する予定だ。

・無限映畫 爾冬陞、損しても悔いはない  
 製作本数:2本 
 出演:楊千嬅、呉彦祖、薛凱琪、房祖名 
爾冬陞:香港映画は、また弱いものは淘汰され、強いものが残る時代になってしまった。製作関係者は、この時期に思い返して考える必要があるだろ。自分が生き残るためには、心を込めて撮影し、作品の質を上げ、観客の信頼を取り戻さなくてはならない。多くの出資者と話をしてきたが、彼らは自身がないという。従って僕は自分で出資して撮ることにした。「無限映畫」が出資して2作品を撮る。スタッフとは5か月の契約で、2作品を続けて撮り、製作費を出来る限り抑える。僕もちゃんと考えている。すでに計算はしてあって、損したとしても限りがある。結果がどうであれ、僕は後悔はしない。


・寰亞(メディア・アジア)電影公司 《無間》組で支える  
 製作本数:8本 
 出演:黎明(レオン・ライ)、梁朝偉鄭秀文(サミー・チェン)、周杰倫ジェイ・チョウ)、言承旭(ジェリー・イェン)、陳冠希エジソン・チャン)、黄秋生(アンソニー・ウォン)、劉徳華など。
寰亞電影責任者・荘澄:来年8本を撮る。監督は、杜琪峰、陳徳森(テディ・チェン)、劉偉強、麥兆輝(アラン・マック)ら、俳優では劉徳華と偉仔のドラマが注目作品で、また麥兆輝が鄭秀文周杰倫のラブストーリーを撮る。さらに鄭保瑞(チェン・ポウソイ)が黎明と黄秋生で男くさい映画を撮る。というわけで、来年は製作本数が減るということはない。


・中国星(チャイナスター)電影公司 江湖武侠でかっこよく 
 製作本数:8〜10本 
 出演:劉徳華、古天樂、李連杰張栢芝、應采兒など。
中国星社長・向華強(チャールズ・ヒョン)夫人・陳嵐:来年も平年どおり撮影します。しかし注意しなくてはいけないと思っています。さらに量より質を重視しています。3月に撮影を開始する馬楚成監督の《武侠梁祝》には、古仔(古天樂)と新人の閻青が出演する。それ以外に《黒社会》の続編、年末には注目作品の杜琪峰監督《龍城殲霸》を撮影します。これには李連杰劉徳華、古仔が出演。会社としては、市場が回復するのをサポートしていくつもりです。


李心潔再び「見鬼」 
来年、寰宇(ユニバース)はいまのところ2作品を撮る予定。そのうち1部は先日撮影が開始された《鬼域》で、この映画は《鬼見》の監督彭氏兄弟(パン・ブラザーズ)が監督し、李心潔(アンジェリカ・リー)と鄭伊健(イーキン・チェン)が主演。来年陳木勝(ベニー・チャン)も寰宇で1本撮る。さらに寰宇はテレビドラマを数本作る予定。


星皓(フィルモコ)の王海峰は、来年5本撮影する予定だが、まだその内容ははっきりしていないという。


英皇(エンペラー)と美亞(メイア)はそれぞれ4〜5本。美亞は来年3月には彭浩翔(パン・ホーチョン)で1作品、これ以外に監督李仁港(ダニエル・リー)が美亞で、洪金寳(サモ・ハン)主演《猛龍特警》を撮る。

By 2004.12.9「蘋果日報