馮徳倫《英雄本色》リメイク?

馮徳倫、次作は《英雄本色》リメイク?

呉宇森ジョン・ウー)が1986年に監督したバイブル的香港映画《英雄本色(男たちの挽歌)》は、当時約3460香港ドルの興業成績を上げ、香港開港以来最高の興業成績、さらに香港電影金像奨、台湾金馬奨で多くの奨を手にし、香港映画界にヒーローものブームを作った。
馮徳倫が監督
《英雄本色》は、周潤發(チョウ・ユンファ)が演じた「Mark哥」、狄龍(ティ・ロン)が演じた「豪哥」、張國榮レスリー・チャン)が演じた「傑仔」などのキャラクターが観客の印象に深く残っている。あれから何年もたっているが、観客たちはいまだこの映画が大好きだ。
新人監督・馮徳倫スティーヴン・フォン)は《英雄本色》が好きなだけでなく、もう1度この映画を撮りたいと考えていた。監督した《大[イ老]愛美麗》と《精武家庭》のどちらもよい評価を得て、彼にはこれが自信になっており、今年10月に《英雄路》(仮題)という《英雄本色》の前史を撮ることにした。馮徳倫は、このところ新作の準備に忙しくしており、呉彦祖ダニエル・ウー)に「Mark哥」をオファー、劉青雲ラウ・チンワン)、古天樂(ルイス・クー)、女優には彼女である・莫文蔚(カレン・モク)と梁洛施(イザベラ・リョン)を、また周星馳チャウ・シンチー)の《功夫カンフーハッスル)》の脚本を書いた曾謹昌(ツァン・カンチョン)を起用するようだ。この映画は英皇電影が4000万香港ドルの制作費をかけ、香港、タイでロケする。
馮徳倫は先だってカンヌ映画祭に出席し、当地で審査員の1人だった呉宇森ジョン・ウー)と密かに会い、この機会を利用して呉宇森に新作のプロデューサー役を頼んだ。また同時に呉宇森に自ら《英雄本色》をもう1度撮りたいと話し、これが呉宇森への敬意をあらわすことになればと考えたという。呉宇森は、馮徳倫の《英雄本色》リメイクを励ましはしたが、プロデューサーの件については、考慮中だという。
馮徳倫にこの新作の件をただすと、10月に《英雄本色》をリメイクすることを認めた。また彼は、「僕は《英雄本色》が大好きです。さらにヒーロー映画の監督、特に呉宇森に捧げる映画を撮りたいという強い気持ちがあります。ずっと《英雄本色》の前史を撮りたいと思っていました。この映画は「金公主電影公司」の映画で、いま版権の在り処がよく分からなくなっていますが、諦めず版権入手に努力しようと思っています」と話した。
もし馮徳倫が《英雄本色》の版権を入手すれば、順当に前史が撮影でき、役名もそのまま使用できる。カンヌで呉宇森と会った時に、呉宇森馮徳倫が版権の入手に関わらず、「Mark哥」や「豪哥」などの名前を使いたいと思っていることは知っていたようだ。馮徳倫は「この映画を撮ることについて励ましてくれました。呉宇森がプロデューサーをやってくれるといいのですが」と話した。《英雄路》のあらすじは、《英雄本色》と似たものだ。しかし新しい版では、張國榮の「傑仔」は登場せず、新しい要素を入れ、謝霆鋒(ニコラス・ツェ)演じる新しい役が加わることになる。by 2005.5.27「蘋果日報

「傑仔」が登場しないということは、「豪哥」に弟はいないのか? それじゃ兄弟愛はどこへ?? 義兄弟愛だけ? ステ版の内容が気になる。
この記事、昨日の「蘋果日報」娯楽版のスクープ。今日28日の「東方日報」で「版権が複雑なので、タイトルと役名はかならずしも使うとは限らない。呉宇森は新作の準備に忙しく、プロデューサーは無理。キャストはまだ決まっていない」とも馮徳倫は言っている。
馮徳倫、着実に監督業をこなしている。、《大佬愛美麗》も《精武家庭》も、娯楽性を備えた香港映画らしい作品で、非常に好感がもてる。今後も期待。