王晶からオファー

方中信に《浴火鳳凰》をオファーする 王晶:文

《阿嫂》プレミア僕がこれから撮影する《浴火鳳凰》では、馮寶寶(フォン・ボーボー)、楊恭如(クリスティ・ヨン)、余文樂ショーン・ユー)以外に方中信(アレックス・フォン)も参加する。
方中信は特別な俳優だ。多くの女性は彼が「ハンサム」だと言う。しかし彼はやはり「ハンサム」な梁朝偉トニー・レオン)、劉徳華アンディ・ラウ)、古天樂(ルイス・クー)、F4、謝霆鋒(ニコラス・ツェ)とは違う。彼がデビューしたころは、髭だらけという印象だった。僕は30年近く芸能界にいるが、髭で思い出すのは彼ただ一人だ。
彼は、ずうっと1流と2流の間をいったりきたりしていた。誰もが彼は宝を隠し持っていると思っていたのだが、その宝の隠し場所を開ける鍵を見つけられなかった。僕もかつて彼と契約し、《毎天愛[イ尓]8小時(君をみつけた25時)》《愈堕落愈英雄》など多くの映画で彼をもり立てようとしたが、100%人気が出るところまで行かなかった。
そして今年、彼は本紙(南方都市報)が開催した華語電影傳媒大奨で爾冬陞(イー・トンシン)の《旺角黒夜(ワンナイト・イン・モンコック)》により最佳男主角奨(最優秀主演男優賞)を受賞した。僕はとても嬉しかった。しかし彼がまだ梁朝偉劉徳華級に到っていないのは、なんとも惜しいことだ。彼のようなたぐいの体躯が大きく限り無く優しい外見はそうあるものではない。香港、台湾、大陸では孫紅蕾(スン・ホンレイ)が方中信と同じようなたぐいだ。しかし方中信ほど「ハンサム」ではない。
今回僕の《浴火鳳凰》には1941年と2000年の2つの時間があり、方中信は1941年の人間で、ミャンマーを流浪している。最後には若い時の馮寶寶に出会う。僕はいま馮寶寶の若い時を演じる女優を捜しているところだ。2つの時間は、平行して描かれるのだが、このような編集方法は、大陸のドラマでは、あまり用いられていない。僕にとっても一つの挑戦だといえる。60年を隔てた2つの世代の怨念が複雑に変化するとこになる。多くの視聴者が見てくれると信じている。7月始めに上海で撮影開始、まず2000年の部分を撮影、その後8月末にベトナムへ行き1941年の部分を撮影する予定だ。
僕は大陸では現代劇を撮影したことがない。今回はとても新鮮な感じがして、興奮さえしている。今回の新しい試みが高視聴率に結びつくとよいと思っている。文:王晶 by 2004.8.2「ent.sina.com」(元は南方都市報

方さんのデビュー作はちょい役だが、2作目の《朝花夕拾》(この時の役名だった方中信を芸名にした)、そして西条秀樹と出た3作目の《天使行動》なんて、顔がむさいむさい。ひげでかっこいいのもあるのだが、昔のはとにかくむさいな。
王晶が売り出そうとしたのは98年の《愈堕落愈英雄》*1のあたり。この映画のよこしまな良さを本人が認識していないのは残念なのだが、ご本人はこの映画が嫌いらしい。《旺角黒夜》で、誤って発砲した彬仔にビンタをくらわしたあと、彬仔の首のあたりを掴んで言い聞かせる場面にぞくっと来た人には、この映画をお薦めする(笑)。ぞくぞくっの場面がいっぱいだ。
《毎天愛[イ尓]8小時》は、方さんの出演作の中では異質な部類。これで金像奨最佳男配角にノミネートされたのだが、この時も受賞はできていない。今回も金像奨を逃してしまったが、いずれは取ってほしいものだ。主演じゃなく助演でいいので(ファンも弱気)。
孫紅蕾の出演作は2つしか見ていないので、同じたぐいというのが良く分からないが、そうなのだろうか? 基本的に北京語の映画は好みじゃないので見ていない《初恋のきた道》をまず見てみようか。
ところで《阿嫂(姐御〜ANEGO〜)》は明日4日から公開。先ほど明日のチケットを買ったら、おまけで表紙に「阿嫂」と書かれた小さいノートが付いてきた。ポストカードでもつけてくれた方がいいのに。

*1:《愈堕落愈英雄》については、ココを参照。