合作条例の厳守

国家電広播影電視総局は今年から香港と大陸の合作映画の条例について厳格に執行することになった。これにより香港映画の大陸での上映は絶望的、香港映画にとっては、さらに辛い日々がやってきた。業界人の反応は大きく、中國星の社長夫人・向夫人はこの条例で香港映画は道を絶たれたという。
国家電広播影電視総局は最近になり新しい指示を出し、今年1月から、すでに決っている香港と大陸の合作映画の条例について厳密に執行するという。もし大陸で上映することになれば、必ず大陸の映画スタジオとの合作が必要で、キャスト及びスタッフの3分1を必ず大陸人に割り当てなければならない。また大陸の役者は大陸の人物を演じなければならず、題材は大陸に関係のあるもので無ければならない。
中国星社長向華強(チャールズ・ヒョン)の夫人、陳嵐は昨日電話で、「もし本当に以前より厳しくなるなら、それは私達を同胞と思っていないということでしょう。香港映画の道は絶たれたといえます。映画界は抗議しないわけにはいかないでしょう。私達が作っている商会の次の会議はこの話題になるでしょう」と話した。
美亞電影公司の唐さんは、この合作条件について厳しくなるという知らせを受け、「今後、会社が撮る映画の方針に変更が出る可能性があります。ある種の映画は、大陸での上映は諦めなくてはならないかもしれません。合作に相応しいもは大陸のスタジオと合作ということになるでしょう。今後は両方とも上映できるという映画は大変に作るのが難しいでしょう」と話した。
また星皓公司の社長・王海峰(アレキサンダー・ウォン)は大した影響はないという。「近年多くの香港映画が大陸と合作し、大陸の俳優や監督を用いている。星皓は今後は純粋に香港マーケットに合わせた映画と、合作映画を作って行く」と話す。
杜[シ文]澤(チャップマン・トー)は現在、自身のプロデュースによる2作目の映画を準備している。この件については「そんなことは知らない。もしそうなら大事だ。映画にはもともと大陸人の役はないんだ、それは大変だ。商売ということで考えれば、もちろんできる限りあわせるよ。だけど、僕は以前の香港映画が懐かしいんだ。《情義我心知》みたいなね。いまは900万香港ドルの成績だけど、作品がいいなら観客は香港映画を支持してくれるという証拠だからね」。
香港導演会永久栄誉会長の張同祖は「大陸の俳優は大陸の人物を演じなければならないとすると、役の上で限界がある」と話し、香港電影金像奨主席・文雋(マンフレッド・ウォン)は、「やりすぎじゃないか?」と語った。by 2006.1.18「蘋果日報

3分の1の前は半分だったので、少し弛んできていたのだが、それがさらになし崩しにずるずるしそうなので、喝入れたんだろうな。保護政策だから、これは。大陸の映画は香港の映画(俳優や監督やスタッフやら)が怖いんだろうなと思う。じゃなければ、少し弛んでいい加減になってきた条例を厳しくすることもないはず(ルーズになったほうが、大陸の俳優には多くの選択があるわけだから)。先日、毎度お馴染みの百老匯電影中心のサロンで、ある人にこんな事を聞いてみた。「《無極》は日本や香港や大陸や韓国の俳優が出てるけど、そのことをどう思う?」、すると「役のとおりよ。日本は将軍、韓国は奴隷、香港は誘惑なのよ、大陸にとってはね」。