黒玫瑰

南紅、陳寶珠、謝賢 楚原:監督 1965年 モノクロ


陳美如(南紅)と陳美玲(陳寶珠)の姉妹は、セレブなのだが、その実は、金持ちから宝石や金を奪っては貧しい人に施している通称・黒玫瑰。ある夜、陳家でパーティーが開かれた。客の1人は、黒玫瑰から宝石を奪うという脅迫状が届き、宝石を手許に持って来たという。突然停電になった部屋で、大勢の客の前で、その宝石が奪われ、背広のポケットに黒いバラが。
不審に思った美如は、客の家へ忍び込み、真相を突き止めた。男は保険金欲しさに闇にまぎれて自分の靴の中に宝石を隠していたのだった。美如はその宝石を本当に盗んでみせた。しかし男は警察には届けられない。なぜなら宝石はすでに盗まれたと通報していたからだ。
保険調査員・張敏夫(謝賢)が宝石盗難の調べに乗り出してきた。美如姉妹を不審に思った敏夫は、なんとかしっぽを掴もうとするが・・・・。


いま見れば、アクションは子供じみているし、スピードもないし、話もゆっくりだが、それでも面白い。話にも少しひねりが加えてあるし、敵対するもの同志が、互いに惹かれてゆくというロマンティシズムもある。
「黒玫瑰」といえば、いままでいろいろ形を変え撮られているが、一番近いところでは、Twinsの《見習黒玫瑰(ツインローズ)》がある。黒玫瑰は2人で正しかったのだ。
2006.1.22@香港電影資料館「玫瑰・蝴蝶・紅葉:楚原的秘密花園」


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