イッセー尾形、佐野史郎、桃井かおり
アレクサンドル・ソクーロフ:監督
戦争終結を決めるまでの昭和天皇の心の中を描く。
天皇は謎な人物だ。食事の場面から始まるこの映画、天皇の日常生活に御前会議やマッカーサーとの会見などが挟まれて淡々と進んで行く。天皇が発する独り言のような言葉は謎にみちている。彼だけの世界がそこにあるのだろうが、誰とも感情を共有できず、とてつもなく孤独な人物だったのかもしれないと思える。テレビに写る天皇しか見た事がないわけだが、イッセー尾形は、そのテレビの天皇にそっくりだ。
2006.4.11@香港国際電影節(文化中心)
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