舞衣

《舞衣》何莉莉、井莉、徐楓、岳華、凌雲、宗華 
楚原:監督 1974年 邵氏 DVD


3人の女性の愛を描く。
クラブの歌手・白媚(何莉莉)は、お金を一番信じているといいきる。外国からやってきたという自称商人・陸俊(岳華)に心惹かれているが、彼は次にいつ香港にやってくるのか分からない流れ者のよう。実は彼は地下武器商人で、怪我をして白媚の家にころがりこんでくる。危険な取り引きが終わり、必ず戻ってくると言い残して陸俊は香港を離れて行った。そしてある日、陸俊の友人が白媚を尋ねてくる・・・。
姚瑤(徐楓)は、貧しい青年・李吉(宗華)が好きだが、両親が賛成しないため、家を出てクラブで働いている。ある日、姚瑤の父がチンピラを使って、李吉を殴り李吉の家をめちゃくちゃにした。李吉は彼女を思いやり彼女から離れること。そして姚瑤は金持ちと結婚する。しかし李吉が本当は彼女を愛していたと知った姚瑤は李吉の家を訪ねる。李吉は南洋に行ってしまっていた。
スチワーデスの朱黛(井莉)は、妻持ちのパイロットと分かれ傷心の日々だったが、ある日故障した車を直してくれたカーレーサーの杜志超(凌雲)とつきあうようになる。朱黛がフライトから戻ると、志超は意気消沈していた。彼は会社から解雇され、今年のレースに参加できなくなっていた。朱黛は母が残してくれた家を売ってレースカーを買うという。朱黛は金持ちと結婚した姚瑤に家を買ってくれるように頼む。姚瑤は小切手を切って、家はいらない、いつかかえしてくれればいいと話す。車が用意できた志超は、再びレースに参加する。レース会場で志超を応援する朱黛の前に女性があらわれる。そして言う「私の夫は杜志超」。レースから戻った志超をまっていたのは、朱黛と妻と名乗る女性。騙されたと知った朱黛は志超のレースカーを繰っていく。
3人の誰もが本当の愛を手に出来ない。
ロケ場所がなかなか面白い。白媚と陸俊が夜中に歩くのは中環の皇后像広場と大会堂あたり。朱黛の車がエンスト起こすのはいったいここは何処だという海の見える郊外。カーレースはもちろんマカオ。車にオンボードカメラを乗せ撮った映像も少しだけ登場し、レースシーンを盛り上げる。杜志超の家は浅水湾にあることになっている。李吉が働くのはビール工場。
音楽がとにかく大袈裟で、ここぞという場面にそれ相応の音楽が挿入されるため統一性がない。また何莉莉はクラブ歌手なので、途中、キーワード的に何回か歌が挿入される。それにしてもレースカーを家の前に停めておくってのはあり?


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