壁虎

《壁虎》の岳華陳寶珠、岳華、羅烈 袁小田、袁祥仁:武術指導 
楚原:監督 1972年 邵氏


岳華、普段は吃音で、頭の回転も早く無い様子を装っているが、実は義賊の「壁虎」(ヤモリの意味)。悪いやつらから金品を奪っては、貧しい人々に施しをしている。「壁虎」と彼が世話になっている警察署長、その娘と、悪役である高級警察官(羅烈)の対決を描く。


かつての《黒玫瑰》を思わせる設定だが、義賊を岳華に、幼いころから一緒に育ち彼に好意を寄せる、武術のつかい手に陳寶珠を配している。アクションが豊富で刺激的、陳寶珠自身もかなり動いている様子。なお陳寶珠はこれを最後に以降映画に出演していない。
民初片ゆえ、カンフー、刀、ピストルが武器として登場する。また、イギリス領事からの贈り物の時計、西洋人、日本領事やその妻、着物、日本語、御神刀、多少のエロティックな場面などさまざまなアイテムを盛り込み、かなりサービス精神旺盛な娯楽作品。
2006.6.24@電影資料館「仍然秘密的花園−楚原的玫瑰・蝴蝶・紅葉(下集大結局)」


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