《門徒》記者会見

金像奨受賞監督の爾冬陞(イー・トンシン)と陳可辛(ピーター・チャン)は知り合って15年、最近になり映画《門徒》で一緒に仕事をすることになった。プロデューサー陳可辛、監督の爾冬陞、出演の劉徳華アンディ・ラウ)、古天樂(ルイス・クー)、袁詠儀(アニタ・ユン)、張静初(チャン・ジンチュー)、呉彦祖ダニエル・ウー)は、3日記者会見に出席した。陳可辛と爾冬陞2人は、5人のスターは自らのイメージを捨て、この薬物がテーマの映画に参加してくれたと話した。この映画は来年の旧正月時期に公開予定。


劉徳華は、早くから爾冬陞のところにいい脚本があると聞いており、自ら投資してもよいと考えていたが、後に強力な配給網をもつ国際的な会社から投資を受けることを知ったと話した。出資はしなかったものの、劉徳華は出演することになった。陳可辛は「この方がいいだろう。お金を払わなくていい、いやお金がもらえるんだから」といい、劉徳華の笑いをとっていた。


・麻薬を試して??
また爾冬陞は、張静初はこの映画のオファーを受けたあと、薬物を試してみようかと思っていたと語った。「僕達は映画を撮るだけなんだから、その必要はない。宇宙の話を撮るのに月に行ってみなくちゃいけないわけはないんだから」と爾冬陞は話した。張静初は「この映画のオファーを受けたあと、本当に試してみようかと思ったけど、ただ思っただけ。爾冬陞に止められた。私は意志が弱いから、止められなくなった恐いもの。それに普段はたばこだってめまいがするのに」と話した。劉徳華は「僕だって袁詠儀と夫婦をやってみよとか思ったけど、監督に止められたんだ」と冗談を言って、会場の笑いを取った。


・袁詠儀の面倒を見る
このあと撮影隊はタイへロケに出かけ、荒れはてたケシ畑で撮影する。妊娠中の袁詠儀がロケに出かけることについては、劉徳華は「僕はつねに彼女の脈を計りながら撮影する。ずべての男性は女優の面倒を見るのに相応しいのは僕だと思っているよ。だから張智霖は電話しれくれなくてもいい。みんな安心していいよ。僕が心配しているのは、胎教についてだけ。赤ちゃんの鼻が僕に似てワシ鼻になってしまうことだけだよ」


・いい人物を演じるように悪を演じる
イメージが壊れる心配については、「ヤクの密売人だが、ヤクはやっていない。電気店の小商い人に身をやつしている。だからいい人を演じるように悪いヤツを演じればよい」と劉徳華は話した。また古天樂はおおワルを演じるが、イメージが壊れる心配はないかと問うと「僕は今回思いきってやることにした。次の一歩を踏み出さなかったら、香港映画はすぐに他の国にとって代わられるだろう」と話した。by 2006.8.4「明報」

ここで大事なのは、最後の古天樂の言葉だ。香港のファンもいい加減バカじゃない。いい人を演じた人がいい人で、悪い人を演じたのが悪い人だなんて思う幼稚はファンはかなり少なくなっていると思う。実はそんなことにこだわっているのは、俳優たちの方ではないかと、常々思っているのだが。