上映本数、興行収入続けて下落

映画のマーケットは崩て起きあがれない。興行収入は毎年減り、香港映画のロードショー公開は、上映本数が毎年最低を塗り替えている。影協の過去の資料によると、ロードショー上映された中国語映画(香港映画を含む)の数は7年連続で下降、2000年と2001年は100本を越える数を上映していたが、ここ数年は2桁に落ちている。02年の92本から03年の77本へ、04年はさらに減って63本。昨年はさらに酷く57本。この数字もまだ底ではない。今年9月22日までに上映された中国語映画はわずか35本にすぎず、年末までに決っているものは約16本で、今年は全部で51本、さらに最低を記録することになるだろう。資料によると00年から05年の間で、中国語映画の総興行収入はこれらにともなって下降を続けており、その惨状が心配されている。未来の香港映画は生き残ってゆけるのだろうか。
今年の興行成績についていえば、中国語映画(9月まで)の総興行収入はたった1.65億香港ドルで、成績は悪い。126本上映された西洋映画の興行収入5.2億香港ドルと比べられないどころが、昨年ロードショー公開された57本の中国語映画の総興行収入2.84億香港ドルからもかけ離れた数字だ。幸いなことに年末には、周潤發(チョウ・ユンファ)、鞏俐(コン・リー)主演の古装片《満城盡帯黄金甲》、成龍ジャッキー・チェン)、古天樂(ルイス・クー)、許冠文(マイケル・ホイ)主演の喜劇《寶貝計画》、劉徳華アンディ・ラウ)主演の《墨攻》、梁朝偉トニー・レオン)、金城武の《傷城》など、豪華キャストの映画がひかえている。
・《霍元甲》が中国語映画のトップ
現在のところ《パイレーツ・オブ・カリビアン》が3519万香港ドル(約5億3000万円) でトップ、中国語映画では李連杰ジェット・リー)主演の《霍元甲》が3013万香港ドル(約4億5000万円)でなんとか持ちこたえるが、そのあとが続かず、杜[王其]峰(ジョニー・トー)の《黒社会以和為貴》、彭氏兄弟(パン・ブラザーズ)、李心潔(アンジェリカ・リー)のゴールデントライアングル《鬼域》、《龍虎門》、楊千[女華](ミリアム・ヨン)、任賢齊リッチー・レン)共演の《天生一對》が1000万香港ドル以上(1億5000万以上)を稼いですでに拍手喝さいで、祝賀会が必要だ。驕陽電影のトップバッター《犀照》、鄭中基(ロナルド・チェン)のコメディ《至尊無頼》は800万香港ドル前後でまずまずと言える。譚詠麟(アラン・タム)と李克勤(ハッケン・リー)の《左麟右李之我愛醫家人》はわずか121万香港ドル(約1800万円)、香港の観客はコメディに対して興味をなくしているようだ。しかし香港市場をあてこんだ教訓的映画《大丈夫2》は公開1週で564香港ドル(約8500万円)、これは香港映画産業のもうひとつの出口といえるかもしれない。
・西洋映画の勝利
今年は依然として西洋映画の天下。今月までに126本の外国映画が上映され、総興行収入は5.2億香港ドル(約78億5000万円)、《パイレーツ》以外に3000万香港ドルを超えた作品には《ダビンチ・コード》、《ナルニア国物語》《M:I:III》がある。アニメでは《カーズ》《アイスエイジ2》《森のリトル・ギャング》がともに1000万香港ドル以上を稼いだ。
・韓風は吹かず
セールスポイントは常に涙を誘うものばかりだったせいか、今年、韓流再びはならず、ハンサムなチャン・ドンゴン主演の《颱風(タイフーン)》もわずか75万香港ドル(約1100万円)だった。日本漫画を原作に映画化した《死亡筆記(デスノート)》は、宣伝効果と新鮮な感覚が1338万香港ドル(2億200万円)の興収をもたらした。by 2006.9.26「明報」