「電影双周刊」休刊

「電影双周刊」創刊号は鄭裕玲が表紙

創刊28年になる映画雑誌「電影双周刊」は昨日、電影双周刊出版社名義で、休刊を発表した。
映画専門の雑誌「電影双周刊」は、つねに香港電影業の発展に留意してきた。特に俳優やスタッフらの新しい面や、香港インディペンデント映画の動向などについても注意をはらってきた。近年香港映画産業は不景気で、製作本数の減少、興行成績の低下などの影響を、「電影双周刊」も免れることはできなかった。加えて制作費の増加で、「電影双周刊」は長期にわたる赤字状態で、継続が難しくなった。さらに不幸なことに今にいたっても投資者との協議が出来ず、本来今週の木曜日に出版する予定だった第725期の「電影双周刊」が上梓できず、休刊を宣言することになった。
・早く投資者を見つけて
記者が陳柏生「電影双周刊」社長に連絡を取ると、出来るかぎり早く投資者を見つけ復刊したいと話した。現在、すでに香港映画専門の出版物はなく、政府は香港映画産業の発展推進の必要があるため、政府または電影資料館へ援助を申し出ることができるのではないかと問うと、陳柏生は「以前、立法会に映画資料に関する書籍の援助を申し出て否決されている。「電影双周刊」への援助はいわんやをやで不可能。結局は商業出版で、政府に援助を求めることはありえない。こころある企業人を探すほかはない。出版社の管理部門は努力し「電影双周刊」を出版し続けた。まだ本当に放棄するまでにはいたっていない」と話した。
・映画資料を出版
「電影双周刊」編集部は28年間の資料の整理を決め、貴重な資料図版を出版する。例えば資料が豊富な「香港電影黄金時代:80年代1000部」「香港電影黄金時代:90年代1000部」、文章と図版を入れた香港映画図鑑:色情電影、動作電影、武侠電影、犯罪電影、驚嚇電影、純影集、劉徳華アンディ・ラウ)・周星馳チャウ・シンチー)などのスターの軌跡、インタビュー集:呉宇森ジョン・ウー)、杜[王其]峰(ジョニー・トー)などだ。
・香港映画をアピール
「電影双周刊」は1979年創刊、香港映画の浮き沈みを28年間見てきた。また香港映画を応援し、香港に新しい監督たちが現れ、ニューウエーブを形作り、香港電影金像奨を創設、成長させてきた。香港の映画会社に新しい勢力が加わり映画が盛んになり、ヒーローもの、警察もの、伝記的人物もの、武侠映画などさまざまな種類の映画が撮影された。呉宇森王家衛(ウォン・カーワイ)、杜[王其]峰らが時代をリードした。近年になり、香港映画はハリウッド映画や日本映画、韓国映画に興行成績トップの座を取られた。この現象も「電影双周刊」では検討できるのだ。つねに業界を啓発してきた。by 2007.1.25「文匯報」

日本にいるときは定期購読していたが、最近はまったく購入しなくなっていた。発行部数も減っていたのだろう、店頭でもなかなか見つけられないことが多かった。映画雑誌というのは、いま、どこでも経営が難しいのかもしれない。