豪門夜宴

《豪門夜宴》
呉楚帆、張瑛、盧敦、張活游、白燕、姜中平、黄曼梨、梅綺、林坤山 
李晨風・李鐵・呉回・羅志雄:監督 1959年 
華南電影工作者聯合會 モノクロ


綏人(呉楚帆)は金持ち。クラブで大金を賭けたカードで遊んでいる。妻(梅綺)は出かけた先で、よそのご夫人のダイヤの指輪が自分のより大きかったのが気に入らない。相手をぎゃふんと言わせ、自分が買った新しいダイヤを見せびらかしたいばかりにパーティーを開くと言い出す。さんざんパーティーを開いてきて、ネタがつきている。夫の父が髭を蓄えてるのを思い出し、それを記念してパーティーを開くことにし、招待状をばらまく。
夫婦は普段は絶対に訪ねていかない父の面倒を見ている弟夫婦(張活游、白燕)の元から父を家につれて帰った。父は健康だが痩せている。見た目が悪いと、太らせる注射をしたり、栄養たっぷりのスープを無理矢理飲ませたり。終いには服装で太って見えるようにしたり、化粧で太ったように見せようとする。ところが当日、パーティーには誰もやって来ない。宿敵が同じ日にパーティーを開いて、出席者には金貨を配っているという。どうする??


まず主人公の名「綏人」は「そいやん」と読む。「衰人」(=ばかもん)と同じ発音だ。呉楚帆、一応二枚目で売っている役者だが、がたいも顔も大きく、まじめくさって演じる大バカもなかなか。妻役の梅綺がほくろを付けて、しゃべりも面白い面白い。パーティーの招待状がもらえず大騒動の不動産屋、会社の工事でけが人が出ても知らんぷりな綏人に詰め寄る労働者なども絡んで話は進んでいく。最後にはパーティー会場にみんなが勢揃い。


このタイトルを見てすぐにオールスターキャストの1991年の同名の映画を思い出すだろう。91年版は、大陸の水害のため寄付を募る目的だった。この59年版は、華南電影工作者聯合會へのチャリティーで作られた作品。華南電影工作者聯合會は、1949年に出来た映画やテレビに関わる人たちの組合。91年版を作るにあたって、制作者はこの映画を思い出したのだろう。2007.2.24@香港電影資料館「緑葉流光・群喜群戲」


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