醒獅

《醒獅》呉鎮宇(ン・ジャンユー)、林子聰(ラム・ジーチョン)、毛舜筠(テレサ・モウ)、黄秋生(アンソニー・ウォン)、林苑(ジア・リン)、張敬軒(ヒンズ・チャン)、森美(サミー)、鄭中基(ロナルド・チェン) 
呉鎮宇・麥子善(マルコ・マック):監督


阿鶏(呉鎮宇)と阿九(林子聰)は、会社の雑務係。ある日会社は人員整理をすることなったが、一芸に秀でていれば会社に残すといわれ、2人は阿鶏の叔父(黄秋生)から獅子舞を習うことに。勇んで会社に行くと、人員整理どころか会社は倒産していた。路上で途方に暮れる2人だったが、獅子舞の恰好のままだったため、知らぬ間に道行く人が集まってきた。回りから「獅子舞を」といわれ、舞ってみると投げ銭で思わぬ収入が。しかし苦情を受けた警官が駆けつけ追い払い、路上の金銭を取ろうとした2人に向かって、物乞いは禁止だと声を荒げた。この一部始終がネットにアップロードされ、とたんに2人は有名人に。そして獅子舞が、香港中で話題になっていった・・・。


香港的なものを題材に撮りたかったとどこかの記事に書いてあったように記憶している。獅子舞を取り上げたのは、いいアイディアだと思うが、いかんせんつまらない。メリハリがなく、平板にたらたらと物語は進んでゆく。肝心の獅子舞も、もっとかっこう好く撮れてもいいのに。
さらに気に障るところがあちこちにある。例えば,呉鎮宇が演じる阿鶏、40歳すぎなのにヒップホップな恰好に変な歩き方、手振り、話し方(呉鎮宇が若い役を演じているのではなく、役の上でも40過ぎ)、黄秋生の叔父は70代らしいが、わざと変な発音とイントネーションで話しをさせる。毛舜[竹均]も空回り、林苑は猫なで声、みなつくり過ぎて失敗。唯一まともなのは林子聰。コメディはまじめにやってこそ可笑しいのに。呉鎮宇、監督はやめた方がいいような気がする。
2007.4.27@新寶戲院


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