李翰祥電影回顧

《冬暖》上映後、短い座談会あり。
出席は何思頴(サム・ホー)と登徒(トーマス・シン)。


何思頴はこの作品が大好き、初めて見た時、泣いてしまった。中国人の男の心をよく描いている。特に映画が始まってすぐ、老呉は阿金が帰って来たのを知って、顔を見たいと思うが、彼女の帰りを心待ちしていたと思われたくない。偶然を装いたい。狭い空間をカメラが、老呉の動きを追ってゆく。この映画では、老呉の心に合わせてカメラの動きが大きくなる。
社会的変化を映画に取り込んでいるのは、自らの心の反映。この映画は李翰祥が台湾(國聯)で撮った最後の作品。この後、香港へ戻り、いままでの作風を改めてゆく。映画の中で老呉が社会の変化に合わせていくように、自分も新たに始めようとした。
登徒はこの映画から王家衛(ウォン・カーワイ)映画を思い出すという。