炎與女(炎と女)

岡田茉莉子木村功日下武史小川真由美北村和夫細川俊之 吉田喜重:監督 1967年 モノクロ


人工授精で生まれた子供を持つ夫婦は、子供の本当の父親をめぐり、ぎくしゃくし始める。そこに頻繁に訪ねて来る医者の友人夫婦。実はこの医者こそが精子提供者だった。2組の夫婦は混乱、夫婦、親子の関係が曖昧になっていく。


吉田喜重2本立ては辛い。特にこれ、話しが観念的。やり過ぎな感じもするが、いろいろな構図が登場する。最初は子供の顔を覗き込む夫婦を子供の視線でとらえる。曖昧模糊とした画面からだんだん顔がはっきりと見えるようになったり、人物を画面の真ん中に置いたり、クローズアップを多様したり、階段などを利用して画面を分割してしまったり。香港映画でいうと、やっぱり譚家明(パトリック・タム)が似ている。《烈火青春》や《愛殺》(id:hkcl:20070402)を思い出した。
2007.8.11@香港電影資料館「夏日国際電影節」


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