林小明が抗議?

中秋節のころは香港映画界にとってはゴールデンウィーク。郭富城(アーロン・クォック)の《C+偵探》、梁朝偉トニー・レオン)の《色・戒(ラスト、コーション)》、王晶バリー・ウォン/ウォン・ジン)の《七擒七縱七色狼》の3本の香港映画はついに9月25日正面から戦うことになった。しかし状況が変わっていることを誰が知っているだろうか。《C+偵探》を製作した寰宇電影は、不公平な扱いと圧力を掛けられて限界にきており、真相を公にして欲しいとしている。


寰宇電影社長・林小明(ラム・シウメン)は昨日憤慨していた。2000万香港ドルを掛けた映画《C+偵探》は、本来中秋節期間に香港中の映画館27間で上映することになっていた。ところが、安樂公司が管理する9間の映画館(AMCを含む)を持つ百老匯院線(百老匯戲院)は、《色・戒》に力を入れ、どこの映画館でもゴールデンタイムである9時半の回を《C+偵探》割り当ててくれず、午後4時と7時の回のみだ。2つの映画の興行成績の違いは歴然だ。観客が錯覚を起こさないように林小明は、9月25日と26日の両日、抗議の意味をこめ、《C+偵探》を百老匯院線では上映しなことを昨日決定した。


小明は百老匯院線は他の映画に圧力をかけており、映画界には不均衡な状況が生まれているという。UA院線(UA戲院)やその他の映画館ではこのような状況は起こっていない。林小明は不公平な状況はつねに存在しており、ますます深刻になると話す。相手は、(映画の)生死を操れる大きな権力を持っており、多くの映画会社は怒りをあらわにできない。先だって彼が出資した《男兒本色》は、IFCでの上映を要求したが、香港映画をその時間に上映するのはふさわしくないと指摘してきた。その後、安樂公司が投資した周杰倫ジェイ・チョウ)の映画《不能説的秘密》を上映した。映画上映についての不公平な状況を隠さず公にしてほしいという。


小明はすでに我慢の限界にきている。多くのショッピングモールが映画館を作っており、その経営権は独占されている。林小明は、ただひとつ幸せなことに《C+偵探》は中秋節に全アジアの500間映画館で上映出来るので、これは励ましになると話している。by 2007.8.21「東方日報」

最近旺角百老匯では、香港映画は隅においやられた感じが強いし、《不能説的秘密》の上映については、明らかに数字を伸ばそうとし、少々やりすぎな感じがした。それに比べて《跟蹤》も《導火線》もかなり可哀想な上映状況だった。IFCは出来たときから西洋映画重視。IFC自体、西洋人が多いのだから仕方がない。日曜日の夜などIFCはがらがら、そうIFC上映にこだわらなくてもいいような気がする。しかし、明らかに人が入ると思う映画を上映しないほど、百老匯もバカではないだろう。林小明、これに乗じて少々宣伝といったところかも。