南北和

《南北和》梁醒波、劉恩甲、張清、丁皓、雷震、白露明 
王天林:監督 國・粤語 モノクロ 無字幕 電懋 1961年


広東語を話す広東人と國語(北京語)を話す外省人の言葉の違いや考え方の違いを喜劇的に描く。
張三波(梁醒波)と娘(白露明)の隣に住むのは外省人の李四寶(劉恩甲)とスチワーデスの娘(丁皓)。張三波はテーラーの雇われ社長、隣に出来たのがなんと李四寶のテーラー。李四寶は見栄をはって新しい冷蔵庫を買ってみたり、隣に負けまいと、値引きをしたり、必要のない店員を雇ったり。実は丁皓の彼氏は白露明の従兄(張清)。ある日、丁皓の元に機上で知り合った雷震が尋ねてくる。雷震は丁皓の隣に住む白露明に一目惚れした。しかし白露明の父は大の外省人嫌いで、丁皓の父は広東人が大嫌い。2組の恋の行くは、2軒のテーラーは?


外省人は見栄っ張りで首が回らなくなり、広東人はケチでちゃっかりしている。お互いに気に入らないところを言い合うなど大人げない口喧嘩が繰り広げられる。香港と中国大陸の合作映画が多くなったこの頃は、1本の映画の中に広東語と北京語が同居することが多いが、すでに1960年代に広東語と北京語を同居させ、見事な喜劇を作っていたわけだ。当時たぶんあちこちで似たようなことが繰り広げられていたのだろう、大いにウケてヒットしたそうだ。
2008.1.5@香港電影資料館「大娯楽家・王天林」


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