好奇害死猫

《好奇害死猫》劉嘉玲(カリーナ・ラウ)、胡軍(フー・ジュン)、宋佳(ソン・ジア)、廖凡(リャオ・ファン) 
張一白(チャン・イーバイ):監督 2006年 DVD


薔薇を育てるのを趣味としている妻(劉嘉玲)と夫(胡軍)には子供もおり、優雅な生活を送っているように見える。しかし夫はふとした弾みにねんごろになった女性(宋佳)がいた。夫は疎ましくなったその女性にそれ相応の手切れ金を渡して、分かれたつもりだっが、女はほってはおかなかった。男を追いかけ夫婦の住むマンションの下の店を借り、ショップを開いてしまった。その時から、妻の回りに不審な事が起こり始める。夫は女の仕業だと考えたのだが・・・・。


舞台は重慶だと思うのだが、たぶんどこの都市でもいいのだろう。豪華なマンション、裕福な一家、それもどうやら妻の父がお金持ちらしい設定。夫は働いているのだろうか? 子供がいるがなんだか生活感がない。愛人の女性だけが、妙に存在感があるが、この女性の性格の描き方もいまひとつ。これではただの怪しい女性でつまらない。
ミステリー仕立てで話しが進んで行き、本来なら思わぬ展開となるべきなのだが、その展開もいまひとつ驚きがたりない。もっともっと出演者を心理的に追いつめて、クライマックスへと持っていかなければ。最後はただの種明かしになってしまって、これまた退屈。


劉嘉玲はこの映画で大陸の金鶏百花電影節の女優賞を受賞したらしいが、それはやはり功労賞なのではないか。たしかにがんばってはいるのだが、いかんせん映画がいまひとつ面白くないのだから、この作品だけで受賞できるとは思えない。(それともこの程度で女優賞をあげてしまうほど、大陸の映画は情けないのか?)


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