杜琪峰の西洋映画は6月クランクイン

周潤發(チョウ・ユンファ)と名匠・杜琪峰(ジョニー・トー)の合作は長い間期待されているが、これまでは噂にすぎなかった。しかしここにきて正式に合作が決定した。杜琪峰が初めて監督する西洋映画《紅圏》(Red Circle)は、すでに周潤發とハリウッドのオーランド・ブルーム、《シンドラーのリスト》のリーアム・ニーソンが主演をつとめ、3人は大泥棒とインターポールに扮し、香港とマカオで知力を戦わせることになった。


杜琪峰監督の映画は近年、海外の映画界から注目を集めている。2年ほど前からは海外の映画会社からの西洋映画監督のオファーが絶えない。注意深い選択のすえ、杜琪峰はフランスの映画会社と合作する計画を決め、フランスのジャン・ピエール・メルヴィル監督の名作《奪寶群英(仁義)(Le Cercle Rouge)》のリメイクを準備している。《紅圏》は外国からの資金以外に、林建岳(ピーター・ラム)の寰亞電影公司も投資し、新作の制作費は約4000万米ドル(3.1億香港ドル:約40億円)になる。


杜琪峰は《奪寶群英》のリメイク脚本にあたって、アメリカから脚本家を招聘しただけでなく、韋家輝をも参加させている。オーランド・ブルームは脚本を気に入り、快く出演を受けた。また周潤發は当初スケジュールの都合でこの映画を断っていた。しかしメキシコで《龍珠(ドラゴン・ボール)》撮影中にオーランドが自ら電話をし周潤發夫人に再考してくれるよう頼んだ。加えて杜[峰が新しい脚本を携え再度話しをし、彼ら2人の誠意をみて、周潤發は考え直し、出来る限りスケジュールを合わせることにした。
杜琪峰は昨日、本紙の電話取材に対して「映画は6月に撮影開始。主なロケ地はマカオ、三分の一は香港で撮影する。俳優はオーランドが決まっている以外、他の俳優はまだ契約していない。来週になればプロデューサーが香港にやってくるので、そうすればすべてのことが決まるだろう。もちろん僕は、發仔がこの映画のオファーを受けてくれるのを願っている。何故なら銃をあやつるヒーローを演じるのは、彼の十八番だからだ。彼とオーランドはすでに《魔盗王(パイレーツ・オブ・カリビアン)》で共演している。僕も彼ら2人が再びこの映画で共演するのを期待している」と語った。


初めて西洋映画を監督するにあたってプレッシャーは感じるかと問うと、彼は笑って「もしアメリカへ行って撮るならプレッシャーはあるかもしれない。だが香港とマカオで撮影。つまりは自分のテリトリーだからそれはない。事前の準備をしっかりしてさえいれば問題はない。今僕たちはあと2人の主役が正式に契約するのをまっているところだ。すぐに決まると思う。この映画の物語は70年代のフランス映画だが、確実に男性映画で、3人の主役が意気投合する物語だ。發哥以外にも、香港のスターが参加できるといいと僕も思っている」と話した。
《紅圏》はフランスが舞台のものを香港・マカオで起こる物語に改編、宝石店強盗を香港とマカオの宝石店とカジノ強盗とする。3人の国際的大泥棒はインターポールから指名手配され、逃亡の過程で3人の義理や人情が問われる。この映画は男性映画で女優の出番は少ないため、有名女優の出演は考えていないという。by 2008.4.15「頻果日報」

昨年から報道されているオーランド×杜琪峰(id:hkcl:20071211、id:hkcl:20071212、id:hkcl:20071213、id:hkcl:20071214)がようやく本格的に動き出すようだ。ロケ地のほとんどがマカオというもの非常に興味深い。フランスの映画会社をパートナーに選び、香港&マカオで撮影とあっては、杜琪峰色が失われることない”西洋映画”を大いに期待していいのだろうか。