香港香港:江湖再見

《香港香港:江湖再見》陳安瑩、劉美君、劉徳華、劉富強 
單慧珠:監督 1981年 カラー 粤語 香港電台電視部


同級生の阿寶(陳安瑩)と阿玉(劉美君)は性格はまったく違うが仲良し。家庭に恵まれていない阿寶はチンピラの阿龍(劉徳華)を好きになり、生活の為に体を売ることに。ごく普通の家庭の阿玉は、同級生と寝てしまい妊娠してしまう。阿寶がお金を工面して2人は深[土川]に行ってなんとかしようとするが、両親に知れてしまい、若い2人は結婚することになった。子供ため夫は進学をあきらめ働きに出るが、思うようにものごとは進まない。かたや阿寶は阿龍と結婚したいと思うのだが、阿龍にはその気はなく他にも女がいるようだ。
仕事で疲れて返ってくれば、子供は泣きじゃくる。怒った夫は家を飛び出した。動揺した阿玉は夢中になって子供を泣き止ませようとして、赤子に枕をかぶせてしまった。阿龍が別の女とタクシーに乗るところを見た阿寶は後をつけ居所をたしかめ、手には硝酸(か?)を入れた瓶を持ち、相手の女の顔にかけるが、誤って阿龍にもかかってしまう。阿寶と阿玉の2人は刑務所で再び出会うことになる。


物語は「不良少女に明日は無い」という感じのお説教なのだが、物語より何より、なんと言っても見所は、1980年代の不良少女のスタイルと、若くはち切れんばかりの劉徳華の今は見られないチンピラぶり。ファッションって怖い(笑)。阿寶のファッションとメイクはすごいが、阿龍の恰好も負けていない。出て来るだけで会場が笑う。目張りも入れて眉も書いていそうな阿龍の顔。Tシャツには日の丸がついていて「特攻隊」と書いてあるし。こんなもの本当に当時香港で着ていたのだろうか?


同級生2人のその後という点では、もちろん結果はまったく異なるのだが、《破事兒》中の鍾欣桐(ジリアン・チョン)、鄧麗欣(ステフィー・タン)、麥浚龍(ジュノ・マック)主演の《大頭阿慧》を思い出した。彭浩翔(パン・ホーチョン)はこのドラマを見たことがあっただろうか。
2008.6.29@香港電影資料館「本土關懷」


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