ICAC: 査案記

《ICAC: 査案記》劉仁松、關聰、喬宏、劉丹、呉孟達 
許鞍華:監督 1977年 カラー 粤語無字幕 廉政公署


警察の總警司(イギリス人)の汚職を追いかける廉政公署(ICAC)の姿を描く。
総警司を18か月も追いかけ証拠をつかみ、空港でいざ逮捕という時に、まんまと逃亡されてしまう。ICACは知恵をしぼり罠をかけた。ICAC職員が扮装をしてヤクの売人から麻薬を購入し現行犯で警官に逮捕される。すると護送車の中で警官が2000ドルで見逃してやるという。護送車のあとを付けていたICAC職員が隙を見て逆に警官を汚職の現行犯で逮捕、さらにその上司を逮捕する。上司を劣悪な環境の刑務所に入れ、弱音を吐いたところで司法取り引き(たぶん)で總警司の汚職に関する帳簿を手にいれる。これを元にイギリスに逃げた幹部を起訴していく。この間に数年がついやされている。


脚本は嚴浩(イム・ホー)、監督は許鞍華(アン・ホイ)。ICACというのは日本にはない部門で、主に政府機関や民間会社の不正(汚職)を取り締まる。詳しくはココに。成立は1974年。この物語はICAC成立後すぐの葛柏(Peter Godber)總警司の事件を元に作られているそうだ(ココ参照)。ICACの喧伝ドラマと言っていいが、よくできていて、なかなか面白い。
そして1977年ごろは、背広の襟が広く、ネクタイも太く、パンツはベルボトムだった。そして劉松仁(ダミアン・ラウ)がとても若かった。呉孟達がどこに出ていたのか分からなかった。きっと細く若かくて気がつかなかったんだろうと思う。
2008.7.12@香港電影資料館「本土關懷」


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