囧男孩(Orzボーイズ!)

《Orzボーイズ!》潘親御(パン・チンユー)、李冠毅(リー・グァンイー)、梅芳、
楊雅喆(ヤン・ヤーチェ):監督


いたずらっ子で、きかん坊、嘘つき1号、嘘つき2号と名付けられてしまった仲良し2人の男の子の夏の出来事。日本でも上映されたのでストーリーは省略。


いまこんなに元気でのびのびとした子供はいなんじゃないかと思う。映画の中の子供たちはみなまっすぐで温かい。海に行けると大喜びしたが、叔父が用事で行けなくなると、地面に転がってだだをこねる。最近だだをこねる子が最近はいないんじゃないかと思う。


精神を病んでいる父と暮らす1号は、父に薬を飲ませ、父に「ありがとうと言って」と催促し、自分の頭に父の手を置いて頭をなでさせる。母が亡くなった少女に2号が「なぜいつも笑ってるんだ。お母さんが死んだにの」と言う。少女の微笑んでいたいままでの顔が曇り今にも涙を流しそうな顔になる。それを見た2号は逃げる。少女の本心は悲しいと知った2号はその後、少女の顔がまともに見られない。しかし少女は2号のことを嫌いになったりしていない。


細かいエピソードの積み重ねが子供の心の動きをしっかりと捉え、大人になって忘れてしまったことをいろいろ思い出させてくれた。自分が子供の頃を思い出した。もちろん私はいたずらっ子でもなんでもなかったが、それでも同級生と崖に穴を掘ってしまったり、請われた車を基地にして猫を飼おうとしたりしたこともあったなーと。主演の2人がこれまたいい顔をしている。見終わったあと、とてもいい心持ちになれた。
2009.3.13@百老匯電影中心


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