監督が愚かだと映画はカットされる

昨日(4月30日)、王晶バリー・ウォン/ウォン・ジン)の新作《金錢帝國》は全国で公開された。彼はインタビューで、大陸に仕事の比重を移してすでに4年になる。「大陸の映画マーケットは驚くほどの速度で発展している。数字を見ても、全国で毎日スクリーンが1.8増え、現在大陸マーケットは、大きく広がっている。商業映画が利益を得るには、大陸マーケットで資本を回収し、ソフトの版権、海外での上映で儲けることになる」という。


今年香港電影金像奨で監督、主演女優、助演女優など8項目を授賞した《天水圍的日與夜》は、王晶が出資して撮影した作品だ。彼のような商売人が、なぜ儲からない作品に投資したのか。「忘れないで欲しい、私は映画人だ。ある時、ある映画には、損をしてもサポートする」。「天水圍」シリーズはハイビジョン映画で香港での上映も大規模ではなく、興行成績も普通で、それほど多くの注目も集めなかった。しかし思いもよらぬことに金像奨で授賞することができた。王晶は現実的だが、天水圍にも出資し、映画人としての良心を見せたと言われている。王晶は自分の配給会社を使って上映し、現在《天水圍的日與夜》はすでに元金を回収しており、受賞後さらに配給会社を探し、出来れば大陸で上映したいと思っている。


香港映画が大陸上映時に遭遇する「カット」問題について、王晶は笑って「それは監督の撮影前の勉強が足りない。愚か。もしこのマーケットで生き残っていこうと思うなら、なぜ撮影前にしっかりやっておかないのか。例えば、血なまぐさいシーン、台詞の問題。僕は撮影前にこれらのことを特に注意している。僕たちは儲けようと思っているわけだ。なぜわざわざ面倒を持ち込んでしまうのか」と話す。また「香港映画が消滅する」という件に関して王晶は、「今後、香港映画、台湾映画という言い方は無くなるだろう。すべての映画は香港、大陸、台湾が合作する中国語映画になる。もし僕が広州映画や成都映画と言ったら、可笑しいと思うだろ。僕たちは「香港映画」という言い方にまだ固執しなければならないのだろか。by 2009.5.1「天府早報」

なかなか刺激的なこと言ってくれる。
まだ《金錢帝國》の感想を書いていないが、大陸のことを考えながら上手く作ってあるのは確か。