南京!南京!

《南京!南京!》劉燁、范偉、中泉英雄、高圓圓、秦嵐 
陸川:監督


南京陥落間際、多くの国民党軍は町を捨てた。わずか残った兵士は抵抗を続けたがそれも時間の問題だった。ジョン・ラーベは「安全區」の委員長をつとめていたが、安全區もけして安全ではなかった。


映画は過度な感情を込めておらず台詞も少ない。国民党兵士(劉燁)、日本軍兵士・角川(中泉英雄)、ラーベ、ラーベの秘書・唐(范偉)と妻(秦嵐)、教師の姜(高圓圓)などに焦点を当て描いていく。目を覆いたくなるシーンも多いが、角川の視点を描くことで、一方的な解釈を免れようとしているのだろう。ただし南京陥落後、兵士たちが陥落を祝って大太鼓を叩いたり、阿波踊りのような踊りを踊るシーンはいかがなものか。悲惨なシーンは我慢できても、これは我慢できないかも。日本で公開の暁には、このシーンの真偽のほどを確認して欲しいものだ。
2009.5.9@旺角百老匯


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