頭七

《頭七》林家棟(ラム・ガートン)、張智霖(チョン・チーラム)、葉璇(ミッシェル・イエ)、張兆輝(チョン・シウファイ)、何華超(トニー・ホー)、馮克安、趙雨濃 
邱禮濤(ハーマン・ヤウ):監督


ある夜、小馬(張智霖)という男がタクシー運転手に日月村に行きたいが先導してくれるタクシーはないかと尋ねて来る。知らない場所はないというので地図王と言われているタクシー運転手(林家棟)は、場所は分かるが行きたくないというのだが、3000元の報酬とあって、いやいやながら引き受けることに。車を走らせながら、地図王は小馬に日月村の春雷飯店で起こった30年前の事件を話して聞かせるのだった・・・・。


この映画、ポスターのデザインや「頭七」(初七日のこと)というタイトルからしてもホラー。そしてIII級とあっては、さすがに怖いだろうと期待するのだが、これが怖くない。ただし血は飛び散り《新宿事件》ばりに手は飛ぶ。葉璇のはすっぱぶりはなかなか興味深いが、はすっぱも意外に型どおり。張兆輝が女好き野郎を演じるのも珍しいのかもしれないが。
ほぼ全編夜で、林家棟と張智霖はずっと車に乗っていて、演技を発揮する場もあまりない。特に張智霖は全然面白みがない(張智霖がとってもいいという映画はあるのだろうか?)。さすが職人・邱禮濤は、破綻もさせず、それなりにきっちり作り上げているのだが、オムニバスの1編にでも凝縮してくれたらもっと面白いかもしれない。茶色っぽい画面はちょっと好きなのだが・・・。ちなみに映画の舞台は香港ではなく、広東省のどこか。
上映館と上映時間が限られていて、結局、MCL将軍澳(といっても最寄り駅は寶林だし)まで行く羽目に。やれやれ。
2009.5.23@MCL将軍澳


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