《竊聽風雲》発表会

方さん、ひさびさの香港映画出演。香港の一流スタッフによる最新の犯罪映画《竊聴風雲》は発表会を開いた。映画は夏休み公開。プロデューサーの爾冬陞(イー・トンシン)、方平(フォン・ペン)をはじめ、ゴールデンコンビの麥兆輝(アラン・マック)、荘文強(フェリックス・チョン)監督、さらに6人の俳優・劉青雲ラウ・チンワン)、呉彦租(ダニエル・ウー)、古天樂(ルイス・クー)、方中信(アレックス・フォン)、王敏徳(マイケル・ウォン)、陳偉霆(ウィリアム・チャン)を加えた10人の男性陣が盗聴と金融犯罪を語るこの映画は、まさに男の映画と言える。


ハイテク金融犯罪に焦点をあてた《竊聴風雲》の題材は伝統的な香港の犯罪映画とは異なる。盗聴と追跡が主なストーリーだが、監督の麥兆輝は、インスピレーションを受けたのは《跟蹤(アイ・イン・ザ・スカイ)》からではなく、「恒生指数」からだという。2007年、香港の株式市場は3万に達し、全市民が株に夢中になっていた。ある日、麥兆輝と荘文強は茶餐廳で脚本について話していると、隣のテーブルから絶えず株の売り買いについの話しが聞こえて来た。盗聴のアイデアが浮かんだ。


脚本を書くにはアイデアだけでは足りず、麥兆輝と荘文強は研究をした。その途中で様々なびっくりするような盗聴の道具や手段を知った。2人の監督は「僕たちが撮影した盗聴の道具は信じられないものばかり。それらは普段の生活の中で見落としてしまう小さなものだからだ。たとえば1本の針を壁の中に差し込むだけで、壁の向こうの会話を盗聴できる。面白いのは、ラジオやライターも盗聴の道具に変身してしまうことだ」と話した。監督はまた、自ら深圳へ行きいろいろな盗録の道具も見て来た。さらにプロのいわゆる私立探偵にも話しを聞いた。荘文強は「僕たちはこれらの盗聴道具を映画の記念品として売ろうかと考えた。しかし僕たちが盗聴されては困るので、売るのはやめにした」と笑って話した。


「盗聴」はただストーリー上必要なだけで物語りの主題ではない。それは巨大な誘惑を前にして正義と欲望のせめぎ合いの物語り。この映画の見所はストーリーと人間についての考察だ。《無間道》が犯罪映画の「グレーゾーン」で善悪、黒白に分けられない人々を描いた。《竊聴風雲》でも続いてこのグレーゾーンを模索していくと監督は語った。


爾冬陞は「派手なシーンを作ろうと思えばできるし、恐竜や戦車も創り出せる。しかしこの映画では人間を表現したかった。人は黒でなければ、白なわけではなく、まっとうな人でもグレーだということだ」と話した。by 2009.6.2「ent.sina.com」(抜粋)

発表会は灣仔の「The Pawn」で開催されたようだ(トラム沿いの元質屋。《文雀》の記者会見もここで行われた)。今年夏、一番の楽しみはこの映画。その他の写真はココに。