歳月流情:開心茶居

《歳月流情:開心茶居》陳徳昌、潘芳芳、劉玉翠、梁柏民、鄭世華 
方育平:監督 1992年 カラー 粤語 無字幕


茶葉を売る茶屋を引退した黄(鄭世華)は、息子一家と一緒に暮らしている。お茶好きの黄は毎日茶樓に行き、友人たちと話をするのが楽しみだ。息子夫婦と孫は移民しようとしており、黄はこれまでの貯蓄を息子に貸してやる。黄は働き口を探す若者に仕事を紹介してやったりもする。お茶好きの黄は、茶樓の給仕として働き始めるが、息子たちはそんなことをしなくてもという。ある日、息子夫婦らは黄が働く茶樓にやってくる。知り合いに囲まれて生き生きと働く黄を見て、息子たちは納得する。


返還が眼の前に迫って来た92年、多くの家族が移民を考えただろう。しかし年配者では黄のように移民を拒み、香港に残った人も多かったのだろう。物語りの最後、老婆が茶樓で手紙を広げると、隣のテーブルの黄の息子が手紙を読んでやる。それは移民するかどうかと聞いてくる手紙だったが、老婆は行かないと言って破りすててしまうのだった。
2009.8.8@香港電影資料館「蛍影相随・戲・夢・人生―方育平回顧展」


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